タイ シーナカリンウィロート大学 

掲載日:2024-7-16

シーナカリンウィロート大学

2023年度 アジア〈タイ〉

H.M.(人間社会学域国際学類 4年)

私は、タイのバンコクにあるシーナカリンウィロート大学(SWU)に、約10か月間、派遣留学に行っていました。タイでの留学生活は、今まで海外で生活をしたことがなかった私にとって、非常に貴重な経験でした。私の体験談が、留学を考えている方々の参考になれば、幸いです。

留学先を決めるまで

実は、私は、留学先をなかなか決めることができませんでした。留学時期は、就職活動や授業履修の関係から、3年時に行こうと決めていましたが、具体的に留学の目的を考えていく中で、色々と悩んでしまい、なかなか決めることができずにいました。その中で、何かきっかけになるのではないかと思い、1年生の春休みに、ファーストステッププログラムinバンコクという短期のオンラインプログラムに参加しました。このプログラムでの経験から、タイという国に興味を持ったと同時に、全く知らない言語の場所で、生活をしてみたいという思いも生まれ、タイを留学先の候補の一つとして、考えるようになりました。そして、実際に、タイに留学に行かれた先輩方のお話を聞いていく中で、目的や理由が明確になり、タイのSWUにしようと決めました。

留学前の準備

SWUの場合、授業が8月から始まることから、7月末に出国しなければならず、留学準備は、第2クォーターの授業と並行して、行いました。具体的には、ビザの申請、留学先のアパート探し、金沢のアパートの手続き、携帯電話の手続き、住民票の手続きなど、細かな準備が多かったです。ビザ申請なども含め、想定外のトラブルが起こりえるので、余裕をもって、留学準備を行うことをお勧めします。また、余裕があれば、簡単なタイ語を勉強しておくと、留学してからの心の余裕につながると思うので、簡単なタイ語の勉強もお勧めです。

留学先の知っておいた方が良い情報

衛生面は、個人的には、そこまで悪くはないという印象です。生活面でも、物価が安く、非常に生活がしやすかったです。また、バンコクは、非常に交通の便が良く、タクシーやMRTなどに安価で乗ることができます。

言葉に関しては、英語でのコミュニケーションは難しいと思っていた方が良いと思います。英語は通じないことばかりではありませんが、カタコトでも、タイ語の方が通じやすいと感じることが多かったです。

また、タイでは、入国後再度ビザを延長したり、帰国前には、ビザキャンセルを行ったりなど、入国後も、イミグレーションオフィスに行き、様々な手続きをしなければなりません。ただ、上記のような制度や手続きは、時代とともに、変わる可能性が高いので、自分自身で、可能な限り、どのような手続きが必要なのか、事前に調べておくことが必要だと思います。

留学中に取り組んで良かったこと

私は留学中、日本語学科の授業にTAとして参加したり、日本語学科主催のイベントに参加したり、していました。日本語教育を専攻している私にとって、日本語教育の現場を見ることができたことは、非常に有意義でした。また、タイ人学生と、日本語を通して、交流していく中で、どのようにしたら、意味が通じやすいかなどを考える機会も多く、コミュニケーション能力を伸ばすこともできました。このような経験は、帰国後の留学生との交流の中でも活かすことができていると思います。

留学中の苦労

まず、授業の履修に苦労しました。SWUには留学生用のシラバスがなく、どのような授業が開講されているのかを把握することが難しかったです。特に、前期は、他にもトラブルが重なった結果、留学前に履修したいと考えていた授業があまり取れませんでした。しかし、その分、後期では、後悔のないように、授業を取ろうと、授業名から興味がありそうな授業はとりあえず、初回はすべて出席し、他の学部であったでも履修できるかどうか、直接授業担当の教員に聞くなどした結果、留学前に考えていた履修ではありませんでしたが、後悔なく、授業を取ることができました。

グループワークにも苦労しました。SWUでは、グループワークが多いのですが、英語で行われる授業であっても、学生同士の会話は、タイ語で行われることが多く、何を言っているのか、全く分からない上に、なかなか、英語で割って入ることも、難しく、落ち込むことが多かったです。また、グループワークの進め方にも慣れておらず、前期は、あまり、グループワークに貢献することができませんでした。後期では、そのような状況をどうにかしたいと思い、積極的に英語でコミュニケーションを取ったり、ラインなどで、タイ語を続けば、英語でもう一度を教えて欲しいとお願いしたり、しながら、なんとか、グループワークについていっていました。タイ人学生は、優しい学生が多いです。タイ語を使用するのも、悪意があるわけではなく、タイ語ができなくても積極的にグループに誘ってくれたり、頼めば、快く英語でもう一度、話してくれたり、してくれたので、何か困ったら、遠慮なく、タイ人の学生に頼ったら、大丈夫だと思います。

留学して良かったこと

留学をして良かったことは、たくさんありますが、自分の中で一番留学して良かったと思うことは、色々な人に出会い、様々なことを経験したり、自分が持っていた価値観とは違うものに触れたり、する中で、柔軟な考え方ができるようになったことです。留学に行ってみると、自分の想定通りになることの方が少なく、想定外のこともたくさんあり、落ち込んでしまうこともありましたが、タイ人の寛容な所やポジティブな所に触れていく中で、上手くいかないことがあっても、前向きに考えられることが増えていったと同時に、何かに取り組もうとするときに躊躇することも減ったように感じます。そのおかげで、卒業後の進路に関しても、視野を広げて考えることができていると思います。

後輩へのメッセージ

私は、正直、留学中、辛いと感じてしまうことの方が多かったですが、留学に行って良かったとは本当に思います。特に、タイでの人との出会いや価値観の変化は、留学に行かなければ、得られなかったものだと思います。留学中は様々な問題に直面し、心が折れることもあると思います。そんな時は、遠慮なく、周りの人に頼ってください。私自身、留学を無事に終えられたのは、家族や友人、派遣留学の先輩方などたくさんの人の支えのおかげです。私は、後悔するなら、してから後悔した方が良いと思っているので、もし、留学に興味が少しでもある人は、挑戦してみて欲しいです。

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