ドイツ デュッセルドルフ大学 

掲載日:2024-7-16

デュッセルドルフ大学

2023年度 ヨーロッパ〈ドイツ〉

S.I.(人間社会学域国際学類 4年)

私は202210月から20237月までドイツのデュッセルドルフ大学に留学していました。初習言語として始めたドイツ語をもっと学びたいという思いと、日本語教育への関心から、日本語学科があるデュッセルドルフ大学を選びました。

留学前の準備について

まず手続きの面について、日本では入寮手続きや入学手続き、保険加入の手続きを主に行いました。入学手続きが基本的にオンラインフォームに登録する形だったのに対し、保険加入は自分で書類を記入する必要があり、少し難易度が高めでしたが、不明な点を保険会社の担当者の方に問い合せるなどして書き上げました。デュッセルドルフ大学には保険会社の事務所があるので、比較的手続きはスムーズに進んだと思います。住民登録については、渡航前からオンラインで予約を取ることができるので、早めに取っておくといいと思います。私はフィンランド経由でドイツに渡航しましたが、その際に住民登録の予約を2日後にとっていると言うと、比較的スムーズに入国できました。

言語学習については、もっと会話練習をしておけば良かったというのが一番の感想です。日本では中々ドイツ語を話す機会が無いと思うので、金沢大学で開講されているドイツ語会話の授業は、できる限り受講することをおすすめします。

留学中の活動について

留学中の活動で一番やってよかったと思うのは、タンデムです。これは週に一度、タンデムパートナーとお互いの母語を教え合う活動です。私の場合は、デュッセルドルフ大学のサイトで、タンデムパートナーを探す学生同士を仲介してくれるものがあったので、それを利用しました。単に会話の機会が増えるだけでなく、自習してもわからなかった所を質問し合ったりすることで、自分のドイツ語を上達させるとてもいい時間になったと感じています。

また、一人旅も自分を成長させる機会になったと思います。留学中はドイツ国内外問わずよく旅行に行きました。勿論友達との旅行も楽しいものですが、一人旅だと知らない土地で頼れるのは自分一人という状況なので、必然的にドイツ語や英語を使って会話する機会が増えます。ドイツだと電車の遅れやホームの変更などは日常茶飯事なので、アナウンスを聞き取るリスニング力や周囲の人に確認するスピーキング力も鍛えられますし、見知らぬ土地を一人で行動することで度胸も身につきました。

苦労したこと

留学中に一番大変だったのは、ビザ申請関係の手続きです。日本人の場合は、ドイツ入国後にビザ申請を行いますが、ビザ申請に必要な閉鎖口座(Sperrkonto)の手続きはオンラインでできるので、日本にいる間にやっておいたほうがいいと思います。ちなみに私はExpatrioで閉鎖口座を作り、閉鎖口座から毎月の生活費を受け取るためにN26で普通銀行口座を開設しました。閉鎖口座と普通の銀行口座の紐付に時間がかかるかもしれなので、海外でも使えるクレジットカードや一定額の現金を日本から持って行く方が安心です。

もう一つのかなり焦ったことは、旅行先のベルギーからドイツに帰る高速バスが来なかったことです。幸いにもバスの出発地が駅前で、デュッセルドルフへ向かうICE(ドイツの新幹線のようなもの)があったのでなんとか寮に帰れましたが、あれがなければ駅で一晩過ごすことになっていたと思います。私のようなケースは稀だとは思いますが、旅行される際は、予備の交通手段についても目星をつけておくと安心かもしれません。

留学して良かったこと

留学生活で特に良かったのは、自分と同じ日本人留学生との出会いです。私は大学の寮で日本人のルームメイト2人と一緒に生活していました。初めは、留学に来たのに日本人と同室というのは、少し思っていたのと違うなというのが正直な感想でした。しかし、同じように日本からドイツに来ているからこそ共感できる悩みがあり、自分と同じくドイツ語を学習し、さまざまなことに取り組んでいる姿を見ることは、私自身にとっても励みとなりました。今では、同室になったのがあの2人で良かったと心から思います。彼女たち以外にも、日本人留学生の中には尊敬できる人が本当にたくさんいました。留学に来たからといって日本人同士の交流に消極的になるのではなく、彼らとの関わりの中で学べることを積極的に吸収していってほしいです。

終わりに

私が留学した理由は、行きたかったからです。勿論それが全てではありませんが、留学を考え始めた当初は、留学してみたいという漠然とした思いしかありませんでした。自分のやりたいことに挑戦できるのは、時間がある大学生の今だけですし、留学することで得られるものは必ずあると思います。もしこれを読んでいる人が留学を迷っているのなら、自分の行きたいという気持ちに正直になってみてはどうでしょうか。これから頑張ろうとする皆さんを応援しています。

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