アメリカ ニューヨーク州立大学ニューポルツ校

掲載日:2024-10-8

ニューヨーク州立大学ニューポルツ校

2023年度 北米〈アメリカ〉

H. M(人間社会学域 国際学類 3年)

私はニューヨーク州立大学ニューパルツ校に約9か月間派遣留学をしました。アメリカを選んだ理由は少し特殊ですが、アメリカで生まれたためビザが不要であり、英語がネイティブであることが大きな理由です。アメリカ国内にはいくつかの協定校がありましたが、ニューヨークシティに比較的近いことと、自身の専攻である国際関係学に強いニューパルツ校で日本では学べない内容を学びたいと思い、ニューパルツ校を選びました。

留学前

留学前には、以前から行っていたオンライン英会話に力を入れただけでなく、IELTSのスコア取得にも取り組みました。オンライン英会話はネイティブの会話に慣れるために有効でしたが、費用が高いため金沢大学の留学生と関わることでも十分だと思います。IELTSについては、アルバイトに多くの時間を割いていたため、十分な勉強時間を確保できず、スコアの取得に苦労しました。もっと早くからバランスを取りながらコツコツと努力するべきだったと感じています。提出書類については、留学推進係からの連絡に沿って期限内に提出すれば大丈夫です。現地に着くまで寮やルームメイトがわからない状況でしたが、ニューパルツ校のインターナショナル担当の方の対応が迅速で、不安なことはメールで相談すると良いです。

学校について

ニューヨーク州と聞くと都会を想像しますが、ニューパルツは非常に小さくのどかな町です。週末に友達とバーやレストランに行ったり、ニューヨークシティに遊びに行く以外は基本的に大学内で生活していました。アメリカの大学はどの授業も課題が多いため、大学内で勉強することが自然に身につきます。24時間開いている建物もあるので、勉強に集中するには最適な環境です。また、留学生は学部関係なくどんな授業でも取ることができるので、金沢大学では学べない興味のある分野があれば挑戦してみるのも良いでしょう。履修については担当の方が手伝ってくれるので安心です。100200番台の授業は入門、300400番台の授業は34年生向けなので注意が必要です。

留学中

ニューパルツ校はイベントが非常に多く、積極的に参加しました。出会いはどこにあるかわからないので、内容に関係なく行ってみることが大切です。あるイベントに参加したことがきっかけでバレーボールチームに誘われ、新しい友達を作ることができました。スポーツは誰とでも楽しむことができるので、チャンスがあれば積極的に参加することをお勧めします。また、ジムやヨガなど体を動かせる施設も充実しており、勉強のリフレッシュに最適でした。

授業

秋学期にはESLを受講しましたが、どの授業も有益でした。特にWritingの授業では日本で学ぶ英語のレポートの書き方とは異なる点が多く、春学期のレポート作成に役立ちました。授業数が多く、毎晩宿題に追われましたが、確実に英語力が向上しました。春学期には国際連合について学ぶ授業、アートの授業、メディアの授業を受講しました。国連の授業は大変でしたが、アートとメディアの授業は基礎レベルのものを選びました。国連の授業では学期中に何度か国際連合本部に行き、実際に働く方の話を聞く機会がありました。内容もさることながら、各国の独特な訛りを聞き取ることに苦労し、テストも大変でした。しかし、毎週オフィスアワーに行ったり、クラスメイトにノートを見せてもらいながら乗り越えることができました。留学生が授業についていくのは大変ですが、教授たちは理解してくれるのでオフィスアワーを活用することをお勧めします。

苦労したこと

留学中は自分から何かに誘うことに苦労しました。英語力に自信が持てず、いつも誘ってもらう側でした。もっと積極的に行動していたら、より深い友人関係を築けたかもしれません。うまく話せない時でも、相手は理解しようとしてくれるので、勇気を持って誘うことで交友関係が広がり、英語も上達すると思います。また、円安の影響で生活費が高くなり、長期休みには旅行を考えましたが物価が高く、想像以上にお金がかかりました。私はJASSOの奨学金を受け取りましたが、1ヶ月分の寮費と同じくらいでした。高額な奨学金を受け取るか、事前に貯金をしておくと良いでしょう。交換留学は学びの要素が強いですが、海外で生活すること自体が大変なことも多いです。自分のペースで努力したと言えるなら、留学の意味は十分にあったと思います。トラブルに巻き込まれることもありましたが、その度に英語で対応する経験を通じて、どんなことがあっても乗り越えられる自信がつきました。

最後に

楽しかったことも辛かったことも全て含めて、本当に濃い9ヶ月でした。留学に行かなければわからなかったことを多く経験しました。留学に行かせてくれた両親を含め、現地にいたネイティブや日本人の友人に恵まれ、支えられました。ニューパルツ校は日本人留学生が少ないと聞いていましたが、実際には10人以上いたので、そこは気をつけるべき点ではありますが、適度な距離感を大切にすれば問題ないと思います。交換留学は学びが中心かもしれませんが、それ以上に海外での生活そのものが多くのストレスを伴う場面があります。自分のペースで、自分の基準で最大限努力したと言えるなら、留学の意味は十分にあったと言えるのではないでしょうか。私自身もトラブルに巻き込まれることがありましたが、その度に英語で対応する経験を通じて、今後どんなことが起きても、自分なら乗り越えられるという自信がつきました。円安の影響で大変な時もあると思いますが、皆さんの留学が実りあるものになることを祈っています。

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