ハノイ貿易大学
2023年度 アジア〈ベトナム〉
A. R.(人間社会学域 国際学類 3年)
1.留学先、留学時期について(どのようにして決めたか)
ベトナムのハノイ貿易大学(Foreign Trade University、略称FTU)に2024年1月初めから6月末まで6か月間留学していました。ベトナムの公用語はベトナム語ですが、FTUでは英語で講義が受けられて、現地の学生や留学生同士のコミュニケーションは英語で行うことが出来る大学です。私は英語で海外の大学で講義を受けたり、友達とコミュニケーションをとりたいという願望がある一方で、幼いころから発展途上国の開発に興味があり、現地の現状をこの目で見てみたいとも思っていました。そんなときに1年の時に参加した派遣留学報告会でFTUに留学した先輩の発表を聞いて、FTUに留学することを決めました。
2.留学前の準備として、何をすべきか(すべきだったか)
入学手続きに関してはFTUからいつまでにこの手続きをしてほしいと指示のメールが来るので、その通りに行えば大丈夫です。住居に関してはFacebookなどでアパートを探して、大家さんと連絡を取ったりするといいと思います。私の場合はspring semesterの他の国からの留学生がルームメイトを探していたので、一緒に住むことにしました。そのルームメイトが物件を探してくれたので特に何もしていません。
3.留学先について知っておくとよい情報
物価がかなり安いので、少ないお金で留学生活を楽しめます。
大学の周辺とハノイ一番の繁華街は5~6㎞離れています。タクシー代がかなり安いこと、格安でバイクをマンスリーレンタルして移動することもできるので、必ずしも大学近くに住まなくてもいいと思います。レンタルバイクでドライブするのも楽しかったです。
衛生面はあまり良くないので、虫が沢山出ます。対策グッズを買うなどが必要です。
4.留学中に取り組んでよかったこと、その理由(コミュニティへの参加、イベントの企画など)
東南アジアの近隣国やベトナム国内などに友達と旅行したり、一人でバックパッカーとして旅したりしました。物価が安いので航空券や宿泊費、物価が安く、格安で旅を楽しめます。いろいろな文化や価値観に触れることが出来て、本当の意味での多様性を理解出来ました。旅先ではいろいろな国籍の人に出会い、今でも連絡を取ったりもしていて、人脈も広がりました。
5.留学中の苦労、それをどのように乗り越えたか
水道水が硬水であまりきれいではないので飲めません。外食では氷を避けるなど飲料水には気を付けてはいましたが、最初の1か月は水が合わずにおなかを壊していました。他には、蚊が本当に多く、勉強中、食事中、睡眠中、毎日にように体中刺されました。寝ている間に刺されて無意識に掻いていて足や腕に大量に虫刺されの跡が残りました。インターネットで蚊帳を買うことが出来るので早めに買った方がいいです。さらに私は虫が苦手なのですが、ゴキブリも家にたまに出ました。ゴキブリが出たら男の子のルームメイトが対処してくれていましたが、ホウ酸団子などもインターネットで購入できるのでお勧めします。
6.留学経験をこれからどのように生かしていこうと考えているか
私はもともと海外の様々な文化や歴史、自然に対して興味を持っていましたが、実際に異文化に触れて、歴史を学び、自然を感じて、もっといろんな国、特に途上国などに行きたいと思うようになりました。しかし、体育会の部活動に所属しているので今までも引退するまでも自由に動ける時間がなかったので、半年留年、半年休学をして、来年の一年間は行きたい国にたくさん行っていろんな価値観を知って、自分の中の多様性の前提条件を増やしていき、いろいろな価値観を否定をせず受け入れられるような人になりたいと考えています。
7.卒業後の進路について
これは留学前から考えていましたが、建設業界に勤めたいと考えています。発展途上国の開発にはインフラ整備は不可欠なので、その一端に携わりたいです。ベトナムやカンボジアの山間部などに行って、道路や水道設備が整備されていない様子や、緊急車両などが通れないような狭い道やぼこぼこの道をたくさん見て、建設業への思いはより強くなりました。
1年留年することから、4年生の春は一般の学生の3年生の春と同じで、3年生の冬1月に渡航して、4年生になった春から就活を始めました。具体的には、自己分析を行ったり、業界・企業分析、インターン応募などを行いました。夏休みの5daysインターンを2社応募して、どちらも選考を通過したので、帰国後の8,9月に参加してきました。
8.留学してよかったこと、成長(変化)したこと、その理由
留学生活は部活もバイトもなく、普段よりかなり時間があったので、自分と向き合う時間がたくさんとれました。その結果自己理解が深まり、自分はどうすればポジティブにいられるのか、頑張ることが出来るのかが分かるようになりました。さらに、初めてマイノリティとして社会に長期間滞在したことで、本当の意味での多様性を理解しました。いろいろな国籍の人と出会って仲良くなりマシが、みんな誰一人として自分(の国)の価値観と違うからと否定はしませんでした。お互いに認め合うことの暖かさを実感しました。
9.派遣留学を志す後輩へのメッセージ(自分の体験を踏まえて)
私にとって留学は10歳の頃からの夢で、派遣留学に応募する3カ月前までは語学学習を目的に英語圏に行こうと思っていました。しかし、私が本当に学びたいのは語学なのだろうか、語学は私のやる気次第で日本でもできるのではないかと考え、途上国の様子を実際に見るためにベトナム留学を決めました。これから派遣留学に行こうと考えている方には、自分が本当にやりたいことは何なのかというのをよく考えた上で留学先の大学を決めてほしいと思います。私はベトナムの文化や環境に馴染めるのか不安もありましたが、10年来の夢だから絶対に楽しむ!後悔しない!と意気込んで全力で勉強をして、全力で積極的に友達を誘って思い出作りをしました。その結果一切後悔のない素晴らしい留学生活を送ることが出来ました。皆さんも目的目標をもって留学先を選んだり、渡航後も積極的に活動をして、後悔のない留学生活を送ってほしいと思います。頑張ってください!応援しています!