オーストラリア オーストラリア国立大学

掲載日:2024-12-2

オーストラリア国立大学

2023年度 オセアニア〈オーストラリア〉

A.K.(人間社会学域 国際学類 3年)

・留学先、留学時期について(どのようにして決めたか)

留学先としては、もともとアメリカを希望していました。幼少期から触れてきたアメリカの音楽やドラマが、留学に憧れた原点だったからです。しかし、治安や時差、物価などを考慮し、同じ英語圏で比較的安全なオーストラリアを留学先として志望しました。結果的に、留学中に言語学への興味を深め、日本で主流とされているアメリカ英語ではなく、オーストラリア英語に触れた経験は、私の言語学における研究の視野を広げてくれました。オーストラリアに留学したことは後悔していません。

・留学前の準備として、何をすべきか(すべきだったか)

英語能力試験対策を通して、アカデミックな語彙や表現を身に着けることができましたが、それ以外に日常会話やお店での会話表現をもう少し勉強しておけばよかったかなと思いました。金沢大学のE科目を通してもアカデミック英語に慣れることはできますが、実際に海外で生活していくイメージをもって準備すればよかったと思います。
オーストラリアへ留学するまで、日本が第二次世界大戦中にオーストラリアを爆撃した唯一の国だということを知りませんでした。戦争記念館には日本が空襲をしかけた当時の様子が展示されており、とても胸が痛くなりました。日本人として、日本とオーストラリアの歴史的なつながりをもっと勉強しておくべきだったと強く思いました。

・留学先について知っておくとよい情報

アジア圏外の国に行ったことがなかったので、航空券やそのほかの移動手段のコストの抑え方や、ロングフライトでの過ごし方など、トラベルハックに関する知識がもう少しあれば、、、と思う場面が何度もありました。留学中に何度も旅行する中で慣れてきた部分もありますが、やはり何事にも知識は多ければ多いほどいいです。フライト中にはWi-Fiが使えないということすら知らないほど無知だったので、往路では暇を持て余しすぎてどうにかなりそうでした。

・留学中に取り組んでよかったこと、その理由

アルバイトです。日本食料理屋とお弁当屋さんでバイトをしていました。オーストラリアは学生ビザでバイトできる数少ない国なので、ぜひ挑戦していただきたいです。特に日本食料理屋は、メニューが覚えやすいのでお勧めです。枝豆はエダマミで、唐揚げはクァルァアグェでした。接客英語はもちろん、従業員同士の会話表現や、料理関連の英語など、日常生活を超えた範囲の語彙や表現が身につきましたし、高時給なので(当時最低賃金約2700円)、頑張って稼いだバイト代で旅行にもたくさん行けました。お金を稼げて、しかも英語も学べて楽しい。最高でした。

・留学中の苦労、それをどのように乗り越えたか

一番苦労したことは、スピードの速い授業についていくことです。留学前にもE科目を履修して多少は英語での講義に慣れるようにしてきたつもりでしたが、やはりネイティブの英語が飛び交う授業はスピードも活発さも違い、他の学生に圧倒されて何も発言できず、途方に暮れる毎日でした。まず、語彙が圧倒的に足りなかったので、事前の予習やリーディングでカバーするよう努めました。ディスカッションの前には、自分が日本人で英語が完璧ではないことを伝えると、他の学生はゆっくり話すよう意識してくれたり、自分の発言を注意深く聞いたりしてくれました。ディスカッションでは、「1講義最低1発言」という目標を立てて取り組みました。自分の努力はもちろんですが、それだけではなく、周りの人に頼って素直に助けを請うことで、効率も上がり、ネットワークも広がりました。

・留学経験をこれからどのように生かしていこうと考えているか

留学準備中に、ANUに留学中の先輩や、過去に留学されていた先輩と連絡を取って情報共有をしていただく機会があれば、出発前の不安要素が少しでも減ったのではないかと思います。特に私はその年に金沢大学からANUへ留学する同期が一人もいなかったので、手続きが正しくできているのか常に不安でした。一般的な留学情報も必要ですが、それぞれの特定の派遣先の情報も大変貴重なので、歴代の留学生と情報共有ができるネットワークつくりをサポートできるようなシステムを提案したいと考えています。

・卒業後の進路について

海外志向と地元志向という私の矛盾した進路希望を叶えるため、グローバルに事業展開する地元企業に就職したいと考えています。約10か月地元を離れたことで、地元が大好きな気持ちがさらに強まりました。(会えない時間が愛育てるのさ、です。)現在は地元の民間企業を中心に就職活動をしています。

・留学してよかったこと、成長(変化)したこと、その理由

大げさでありきたりな表現ですが、自分の人間性としての成長はとても実感しています。20年以上暮らしてきた地元を離れ、全く知らない、言語も文化も違う環境で過ごすことは、私にとって大きな挑戦でした。はじめはホームシックで手探りの毎日でしたが、次第に不便や不自由、初めての経験やトラブルすらも楽しめるようになっていきました。友達や家族がオーストラリアに遊びに来てくれて、旅行中に案内をしたり、お店で注文を取ってあげたりして、自分の成長をその場で見てもらえてすごくうれしかったです。

・派遣留学を志す後輩へのメッセージ

派遣留学に行くことを迷っている方もいらっしゃると思います。人それぞれ様々な不安や理由があるかもしれませんが、ぜひ挑戦してほしいと思います。金沢大学には、挑戦をサポートする制度が豊富にあります。たくさんの選択肢や情報の中から、ぜひ自分が行きたいと思える場所を選択してください。応援しています。(^O^)

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