令和3年12月24日(火),教学マネジメントセミナー2021『「学位プログラム」レベルのモニタリング・レビューを考える~フィードバック・ループをどう構築するのか~』をオンライン開催し,学内外の教職員・学生154名が参加しました。本セミナーは,本学が務める文部科学省「知識集約型社会を支える人材育成事業」幹事校の企画として,教学マネジメントに関する理解を深めることを目的に開催されました。
冒頭,青木健一理事(教育・高大接続担当)・副学長より開会挨拶・趣旨説明があり,続いて,新潟大学の斎藤有吾准教授(経営戦略本部 教育戦略統括室)より「新潟大学の教学マネジメントにかかわる取り組み~学位プログラム評価と学修成果の評価を中心に~」と題して基調講演がありました。教学マネジメントの軸となる3つのポリシーのアセスメントプランなどの関係性を説明した後,新潟大学における学位プログラム評価の取り組みとともに,それに関連したFD・SD活動について紹介がありました。新潟大学では,主専攻プログラムを学位プログラムと位置づけ,毎年のモニタリングとともに,6年に一度の総合点検(レビュー)を行う仕組みとなっています。
次に,芝浦工業大学の鈴木洋次長(学事本部 教育イノベーション推進センター事務課)より「芝浦工業大学における教学マネジメント~大学職員の立場から見えること,考えること~」と題して基調講演がありました。芝浦工業大学では,教職員が学内外のFD・SDに積極的に参加しており,詳細シラバスの書き方研修や教学マネジメント指針解説会などの機会を通して,教員と職員が教学マネジメントに関する共通理解や相互理解が図られていると説明されました。
さらに,株式会社学びと成長しくみデザイン研究所の桑木康宏代表取締役より「フィードバック・ループを確立する上での『よくある課題』と『その解決法』~考え方を整理すれば,次にやるべきことが見えてくる~」と題して基調講演がありました。数多くの大学に対するコンサルティング経験を踏まえながら,「学位プログラム」レベルの教学マネジメントを進める上での注意点が紹介され,大学や学部・学科の人材育成方針がしっかりと自覚されていることが大前提であること,学部・学科の教員は自己評価やアセスメント活動をネガティブに捉えずに,学生教育をより良くするためであると正しく認識することの大切さを説明されました。
後半の質疑応答・意見交換では,本学の教学マネジメントセンター林透教授によるファシリテートのもと,3名の講師による基調講演に関する質疑応答のほか,参加申込時に寄せられた事前アンケート回答結果に沿って,「学位プログラム」レベルの教学マネジメントについて考えるミニワークショップを展開しました。「学位プログラム」の定義や「モニタリング・レビュー」の頻度などに関する基礎理解のほか,学内での共通理解を確保する難しさ,学修成果測定の度合,ディプロマ・ポリシー(DP)の認知度や検証などについて意見交換を行い,大変有意義な機会となりました。
■本セミナー実施レポート掲載Webサイト
・知識集約型社会を支える人材育成事業 採択校ポータルサイト
・融合した専門知と鋭敏な飛躍知を持つ社会変革先導人材育成プログラム