金沢大学地域連携推進センターが主催する公開市民講座は,7月21日に第3回を迎え,会場の金沢大学サテライト・プラザで約50名が受講しました。
今回は,能登半島の環境をテーマに,環日本海環境研究センターから,七尾市の熊木川を調査している長尾誠也教授が「河川水系の変化」と題し,河川流域の農耕が,七尾湾のカキなど海の生物の栄養源となる植物性プランクトンを作り出している調査結果を報告。さらに,農林水産業を安心して続けることのできるコミュニティづくりが,自然環境に良い影響をもたらすとの見解を示しました。
続いて,松木篤准教授が「大気の変化」と題し,日本海に突き出した能登半島の珠洲市で続けている大気観測の結果から,大陸の営みによる影響も把握できるとし,エアロゾルの研究は,将来の人工降雨や地球の寒冷化にも応用できる可能性を秘めていることを紹介しました。
受講者からは,木材の地産地消を推奨する意見が出されるなど,これらの研究に強い関心が示されました。
公開市民講座第3回「能登半島の環境維持と再生」を開講
掲載日:2012-7-23
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