2月15日,石川を代表する伝統工芸である輪島塗に沈金を施して,めおと箸を作る体験講座を開催しました。
はじめに沈金師の前古孝人氏から,輪島塗の工程や特徴,沈金の技法などについて詳しい説明を受け,一つ一つに高度な技術が必要となる輪島塗の工程と,ノミで繊細な装飾を創りだす沈金の優美さに触れました。同じデザインでも彫り方で全く違う表情をみせる沈金の表現力に参加者は驚いた様子で,熱心に作品を見つめていました。講義終了後,練習を兼ねて輪島塗のパネル板に桜や紅葉を描き始めると,あちこちから「まっすぐ彫れない」,「木地が見えてしまった」などの声があがり,ノミの角度や力加減に苦戦している様子でしたが,感覚をつかんでくるとしだいに夢中になり,昼休みまで彫り続ける参加者もいるほどでした。
パネル板での練習を踏まえて臨んだめおと箸は,曲面の狭い範囲に彫らねばならないため格段と難しくなりましたが,金箔や金粉が入った作品を手にするとみな満足そうで,それぞれの作品を見せ合う姿が見られました。
いしかわ金沢学特別コース「輪島塗でめおと箸づくり」を開催
掲載日:2010-2-19
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