10月22日,先端科学・社会共創推進機構は,金沢市内において北陸4大学連携まちなかセミナー(※)「まちをつなぐ、未来を創る -地域資源を活かしたイノベーション-」を実施し,一般市民や学内外の学生など37名が参加しました。
初めに,富山大学学術研究部の久保田善明教授が「まちなかシェアハウスから広がるイノベーション」と題して講演しました。久保田教授は,富山大学生の多くが県外出身者で,中心市街地に居住していない状況に対処するために,学生シェアハウスをまちなかに設立し,中心市街地の空洞化・スポンジ化問題の解決にも寄与する取り組みを紹介しました。
続いて,建築設計事務所「あとりいえ。」の一級建築士やまだのりこ氏が「町家から広がる地域のわ」と題して講演し,取り壊される予定だった町家がリノベーションされ,夜の図書館やレンタルスペースに生まれ変わっている事例を紹介しました。
その後,先端科学・社会共創推進機構の篠田隆行准教授によるファシリテートのもと,久保田教授とやまだ氏によるトークセッションを行い,受講者からの質問に応じながらまちづくりやイノベーションをテーマに討論しました。「地域で活動する上で大切なこと」に関する討議では,「少しずつ地域との関係性を築いていくこと」「新しいことを始めるときは反対意見も必ずあるが,丁寧に説明すること」の必要性が登壇者から語られ,受講者はそれらの言葉に共感していました。
※北陸4大学連携まちなかセミナー:
北陸地区の国立大学法人(富山大学,福井大学,金沢大学,北陸先端科学技術大学院大学)が連携する北陸地区国立大学連携協議会が,地域の多彩な生涯学習ニーズに応えるために平成15年から毎年実施するもの。今年度本学が主催する金沢会場では,先端科学・社会共創推進機構の篠田准教授がコーディネーターを務めた。