金沢大学は,文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業」に北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)および東京大学を連携機関として申請し,採択されました。
本事業は,地域の中核大学や研究の特定分野に強みを持つ大学に対し,その強みや特色のある研究力を核とした経営戦略の下,他大学との連携等を図りつつ,研究活動の国際展開や社会実装の加速により研究力強化を図る環境整備を支援するものです。今回,69件の申請があり,金沢大学を含め12件が採択されました。
金沢大学は,10年後のビジョンとして「文理医融合による非連続なイノベーションを創出し続ける世界的拠点の形成」を掲げています。「非連続なイノベーション」とは,“これまでの延長線上にない新たな価値の創造”と定義しています。本事業では,この10年後のビジョンからバックキャストし,基礎研究・融合研究の高度化や,社会実装の最速化を図ることにより,「未来知」による社会貢献をより一層加速させます。
<基礎研究・融合研究の高度化>
若手研究者の雇用支援や,高度なスキル・経験を有する研究支援人材の迅速な配置,コアファシリティ機能の強化により,全学的な研究力の底上げを図ります。また,優秀な研究者を擁する海外大学との連携や,国際知財戦略のノウハウを持つ特許庁との連携により,世界標準の教育研究環境を整備します。これにより,WPI拠点ナノ生命科学研究所に続く新たな世界的研究拠点群を形成します。
<社会実装の最速化>
金沢大学は,令和5年4月に採択された文部科学省「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」により,「未来知実証センター棟(仮称)」の整備を進めています。この建物をプラットフォームとして,実証研究・事業開発の推進や,金沢大学発VC・東大IPCとの連携によるスタートアップ・エコシステムの形成,JAISTと本学が共同で設置する北陸産学連携推進本部による産学官金連携の推進に取り組みます。これにより,北陸地域全体の社会実装機能を強化し,スタートアップ先進地区へと押し上げます。
さらには,これらの取り組みを経営の観点からマネジメントする組織として,改革戦略室に経営戦略部門を新たに設置します。経営戦略と研究の高度化,社会実装を一体化することで,各取り組みの持続性を維持しながら、全学を挙げて改革に取り組みます。
<リンク>
「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の令和5年度採択大学が決定しました(文部科学省)