先端科学・社会共創推進機構は,9月25日から26日にわたり金沢市内にて,「金沢・熊本・岡山 三都市シンポジウム in 金沢」を開催しました。金沢・熊本・岡山の商店街関係者をはじめ,各都市の自治体職員や平成17年から本学と連携を続ける熊本大学,岡山大学の教員および本学の教職員・学生など,2日間で延べ100名が参加しました。
本シンポジウムは「まちづくり」や「学都」などをテーマに,中心市街地の活性化や,学生のまちづくりへの参加促進に関して地域と大学が連携する意義を確認することを目的とするもので,今年度は金沢を舞台に,「文化都市としてのこれから」と題して開催しました。
第1日目は,金沢市副市長の新保博之氏によるあいさつの後,同機構の篠田隆行教授の進行のもと,各都市による大学・自治体・地元商店街との協働事例の紹介がありました。熊本市からは,平成28年熊本地震をはじめとする災害からの創造的復興について,岡山市からは旧県庁通りを再整備した事例や,岡山大生から学生が手掛ける多文化交流の事業について説明がありました。本学からは,Project:AERUの一環で実施する尾張町商店街との連携事業に携わった3名の学生が登壇し,各取り組みについての経緯や成果を報告しました。また,金沢市都市政策局地域力再生課や片町商店街振興組合からの発表では,今年1月に発生した能登半島地震及び9月の奥能登豪雨についての被害状況や支援体制についての報告があり,災害支援に対する都市のあり方について発表されました。三都市がそれぞれの地域特有の課題を踏まえ,「文化都市」として引き続き発展していくための活発な意見交換ができ,各都市の結束を新たに固めました。
第2日目のエクスカーションでは,石川県立図書館と金沢美術工芸大学を訪問しました。各都市からの参加者は,さまざまな事例紹介を受け,金沢における「学都」としての取り組みや課題についての理解を深め,大学・学生・行政・住民の協働によるまちづくりの在り方を考えました。