3月22日,金沢大学高大接続コア・センターは,高校生らを対象としたセミナー「ボードゲームで考える社会の平等と不平等」を対面とオンラインのハイブリッドで開催しました。全国各地から集まった9名の高校生が参加しました。
行ったゲームは「不平等なモノポリー(※)」です。ボードゲーム「モノポリー」と,モノポリー用の追加キットを使用します。追加キットは,はじめに有利な条件となったプレイヤーが,最後まで有利な立場のまま勝ち逃げしやすい,”理不尽なルール”で作られています。
受講生には,最初に日常生活で感じる平等や不平等について意見を出しあってもらい,その後「不平等なモノポリー」を2ゲーム行いました。1回目と2回目で有利なプレイヤーと不利なプレイヤーを入れ替え,全員に両方のプレイヤーを体験してもらいました。ゲームは2回とも,有利な条件のプレイヤーが勝利しました。
ゲーム終了後,「どのようなゲーム内容ならば,現代の日本社会を表現できるか?」「ゲームの舞台を日本に置き換えた時,どのような条件のプレイヤーを登場させるべきだと思うか?」,といった議題を設定し,日本における平等や不平等について,改めて考えてもらいました。
受講生らからは,「自分とは異なる立場に立つことの重要性がとてもよくわかった」,「ゲームを通じて今起きている社会問題を知ることができ,とてもいい経験になった」,「自身の人差別意識に気が付くことができた」といった意見が寄せられました。ボードゲームという遊びを通して,社会的な問題に気付き,考えるきっかけを与えるセミナーとなりました。
本セミナーは,KUGS高大接続プログラムLiveセミナーとして開かれました。
KUGS高大接続プログラムについてはコチラ
※ フランスのNPO団体不平等観測所(Observatoire des inégalités)が教育目的に開発したモノポリー用追加キット
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ボードゲームの様子
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多様なプレイヤー
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様々なイベントカード
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参加者した高校生ら