1月26日,能登半島をトキが生息できるような環境に再生することをめざしたシンポジウム「里地里山の生物多様性保全~能登半島にトキが舞う日をめざして~」が輪島市で開催されました。
シンポジウムは本学「里山プロジェクト」(研究代表者・中村 浩二教授)が中心になり企画。能登の地域再生に,トキやコウ ノトリやトキが再び野生復帰できるような環境づくりを提唱しています。シンポジウムには研究者や市民ら180人が集まり,兵庫県立コウノトリの郷公園の池田啓・研究部長が「コウノトリ野生復帰に向けた豊岡での取り組み」と題して,50年にわたる豊岡市の先進事例を紹介しました。
また,佐渡でトキの野生復帰計画に携 わっている新潟大学の本間航介・准教授が「トキが生息できる里山とは-佐渡と能登,中国の比較」をテーマに講演し,昨年10月に行なった能登での踏査をもとに,「能登半島には再びトキが生息できるような自然環境が潜在的に保たれている」と話しました。
同大学「里山プロジェクト」では,能登半島が本州最後の一羽のトキが生息した地域であることから,新たな地域づくりの具体構想を提案するため,トキの野生復帰をめざした里山の自然生態や地域の合意形成などを学際的に研究していきます。