12月26日,金沢市内にて,第2回鈴木大拙-西田幾多郎記念金沢大学国際賞授賞式および記念講演会を開催し,学内外から約130名が参加しました。
本国際賞は,本学にゆかりをもつ鈴木大拙と西田幾多郎にちなみ,臼井溢氏(昭和39年金沢大学医学部卒業)のご篤志を原資として,哲学・思想・宗教を中心とする分野で,国際的に卓越した業績を挙げた研究者を顕彰し,これにより,当該分野の研究の一層の進展を促すとともに,次代を担う若手研究者に対して大きな学問的刺激を与えることを目的として平成29年6月に創設したものです。
第2回受賞者の遊佐道子西ワシントン大学教授は,日本における西田幾多郎と鈴木大拙の研究を通し,間文化的哲学(inter-cultural philosophy)という独自の観点に到達され,哲学や宗教の普遍性を,それが生まれた文化や言語の特殊性にまで遡って明確に示そうとした挑戦的な試みが評価されました。
授賞式では,山崎光悦学長から遊佐氏に盾,副賞,記念品が贈呈されました。その後行われた記念講演会では,遊佐氏が「世界平和と個々の自由:21世紀に於ける西田と大拙の思想」と題し,平和を願う西田幾多郎と鈴木大拙の篤い友情について語りました。