8月8日,留学生や日本人学生を対象に見て,触れて,体験する能楽の体験講座を「いしかわ金沢学」夏コースを実施しました。
最初に,人間社会研究域 西村聡教授から「能楽の楽しみ方」と題した能楽の基礎講義を受けました。能楽の独特の名称や言い回しがまじる講義で,留学生にとっては難しい内容でしたが,少しでも内容を理解しようとみな真剣に講義を聞いていました。
次の能舞台で使用する能面や能楽器に実際に触れる体験では,本学客員教授でもある能楽師の藪俊彦氏にさまざまな年代や表情を表す能面の特徴を教えていただきました。参加者らは太鼓や鼓,能管を鳴らそうと試みるのですが,音を出すこともままならず,大鼓にいたっては一度打つたびに手に激痛が走るなど,見ているのと実際にやってみるのとでは大違いの体験に驚いていました。
コースの最後に毎年7月から8月にかけて石川県立能楽堂で開催される「観能の夕べ」で能楽師が舞う能を観ました。基礎知識がないまま見るのとは違い,言葉は分からなくても能装束や能楽器,能面に注目しながら観ることができた能は参加者にも興味深く映ったようでした。