金沢大学理工研究域地球社会基盤学系のジェンキンズ ロバート准教授、ダイバーシティ推進機構の加藤萌特任助教、国際基幹教育院 GS 教育系の佐藤圭講師は、富山大学学術研究部都市デザイン学系の立石良准教授、佐野晋一教授、京都大学大学院工学研究科の岩井裕正准教授などの研究グループと共同で、水中ドローンを用いた、富山湾南部における「海底地すべり」跡の直接観察に成功し、崩壊堆積物や崩壊面の態様、および生物の生息状況などの実態を明らかにしました。
「海底地すべり」は水中で起こる事象であるため、その痕跡を直接観察することは一般に困難で、令和 6 年能登半島地震時に発生した「海底地すべり」の規模や崩壊様式などについての一致した見解は得られていません。本調査では、富山県神通川河口沖合および庄川・小矢部川河口沖合の 2 地域において水中ドローン探査を行い、複数の地点で「海底地すべり」痕跡を直接観察することを目的としました。
この成果は、令和 6 年能登半島地震時の津波や漁業被害の実態解明のほか、今後の対策を検討する上でも有益な情報になると考えられます。
ジェンキンズ ロバート准教授、加藤萌特任助教、佐藤圭講師は古生物学/地球生物学を専門とし、本研究では特に、水中ドローン調査(ジェンキンズ、加藤)および取得した映像データの解析(ジェンキンズ、佐藤)に貢献しました。
なお、本学教員の研究参画は、令和 6 年能登半島地震金沢大学合同調査チーム KUDとして本学の支援を受けて実施しました。
図1:調査位置
図2:水中ドローン探査の映像(神通川河口沖 水深約 350 m)
研究者情報:ジェンキンズ ロバート