環日本海域環境研究センターの長尾誠也教授と落合伸也助教は,能登半島地震による流域環境の変化を能登半島七尾西湾と熊木川の流域圏で調査し,沿岸域の生物生産への影響を地震前の観測データと比較して評価しています。
4月17日には,1月に引き続き地震による土砂流出への影響を調査するため,熊木川上流・中流・下流(七尾市中島町)にて採水(80~100L)および流量観測を行いました。現在,各種項目について分析中です。
上流域の観測地点付近では,比較的大きな斜面崩壊が発生していました(写真1と図1)。河川はこれまでと同様な流れを維持していましたが,熊木川が流入する七尾西湾での表層堆積物の観測を通して,沿岸域への影響を評価する必要があります。
今後,海洋調査も実施する予定です。また,梅雨の降水の影響による斜面崩壊土壌の熊木川への流れ込み,また,斜面崩壊の拡大について注視する必要があります。そのため5月,6月,9月に定期的な河川調査も実施しています。
写真1:熊木川中流での斜面崩壊の様子(4月17日撮影)
【研究者情報】
環日本海域環境研究センター 長尾 誠也 教授
環日本海域環境研究センター 落合 伸也 助教