アメリカ ネヴァダ大学リノ校 

掲載日:2024-7-16

ネヴァダ大学リノ校

2022年度 北米〈アメリカ〉

K.O.(融合学域先導学類 3年)

はじめに

私は20228月から20235月までの約10か月間、アメリカ合衆国のネヴァダ大学リノ校(University of Nevada, Reno)に派遣留学に行っていました。私の所属である融合学域先導学類で開講されていないアート分野を学び、同類でのプロジェクトに生かすことが今回の留学の主な目的でした。私の体験記が少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

授業

派遣留学生は、秋学期と春学期にそれぞれ12単位以上の授業を履修する必要がありました。金沢大学と比べると単位数は少ないかもしれませんが、課題の量が多く、学習量はかなりありました。私は秋春学期ともにアート関連の科目を中心に履修し、秋学期には留学の導入段階として、留学生向けの英語科目(English as a Second Language)も受講しました。この英語科目でエッセイの書き方やプレゼンテーションの進め方などについて学んだことで、他の授業の課題にも対応できるようになったので、留学先の授業についていけるか不安な学生は履修を検討しても良いと思います。一方、アートの授業はLab/Studio科目(実技科目)を中心に履修し、作品の製作が主な課題でした。課題ごとに学生が作品について説明し、質疑応答を行う講評の時間があり、英語力に不安があった私にとっては負担が大きかったです。ただ、他の学生や教授と意見を交わす過程で自身の作品の改善点や新しい解釈を学ぶことができ、とても有意義な時間になりました。さらに、期末レポートの作成のため、リノの美術館やアーティスト、教授のトークイベントに参加する機会も多々ありました。アートの授業を通じて技能だけでない幅広い学びを得ることができたと感じています。アメリカの大学全般に言えることだと思いますが、初学者でも教養として気軽に広範な分野の科目を履修できる環境が整っています。アートに限らず金沢大学では開講されていないような分野に興味あれば、ぜひアメリカの大学も選択肢に入れてみてください。

課外活動&旅行

課外活動にも積極的に参加しました。私は日本サークルとダンスクラブに所属していました。日本サークルでは現地の学生と花見をしたりアニメ映画(となりのトトロ)を鑑賞したりする活動の中で現地の学生との交友関係が広がりました。留学中はできるだけ日本人コミュニティと関わらないようにする留学生も多いですが、困ったときに助けてもらえたりするので日本人が在籍しているコミュニティの活動に参加するのも有効な選択肢だと思います。他にもたくさんのサークル/クラブが活動しており留学生でも気軽に参加できます。現地の文化を知ったり交友関係を広げたりできる良い機会になると思うので興味のあるサークル/クラブがあれば是非積極的に参加してみてください。

また長期休暇には大学の施設が閉鎖されることもあり旅行している留学生が多かったです。私自身、冬休みにニューヨークへ約2週間、春休みに現地の友達とサンフランシスコへ日帰りの旅行に行きました。ニューヨークに行った時期が年末年始に重なり、クリスマスマーケットやタイムズスクエアでの年越しカウントダウンに参加できたことはとても良い思い出です。アメリカで留学生活を送っていると比較的手軽にアメリカ各地へ旅行することができます。州ごとの文化の違いを肌で感じることができるので、予算に余裕があれば長期休暇には旅行してみても良いと思います。

心構え

留学生活を円滑に進めるためには事前の情報収集がとても重要です。例えば寮費などを現地の大学に支払う際はクレジットカード以外にオンラインの送金サービス(PayMyTuiton)を利用することができるという情報を知っているだけで手数料が数万円単位で変わってきます。長期留学は多くの時間とお金が必要になるので、無駄遣いを避けるためにも情報収集に積極的に取り組むことが重要だと思います。

ただし、どれだけ情報収集をしても不測の事態に直面することは往々にしてあるので臨機応変に対応することも重要です。私自身、アメリカへ渡航する際に航空会社の手違いでスーツケースが紛失し、生活必需品が足りない状態で約2週間を過ごす羽目になりました。異なる国に長期間滞在していれば不測の事態は誰の身にも起こりうるので、周りの協力も得ながら慌てず冷静に対処するよう心がけてください。

終わりに

2次募集の締め切り直前まで迷った末の留学でしたが、ネヴァダ大学リノ校に留学して本当に良かったです。目的であったアート分野の学びを深めることができたのはもちろんですが、それ以外の活動からもとても大きな学びを得ることができました。長期の留学に不安を感じる方も多いと思いますが、新しい文化や言語に触れる経験はかけがえのない財産になります。是非チャレンジしてみてください。

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