サラマンカ大学
2022年度 ヨーロッパ〈スペイン〉
S.S.(人間社会学域国際学類 4年)
私は2022年9月から2023年の6月までの約10か月間、スペインのサラマンカ大学に留学していました。当初はスペインの別の大学への留学を希望していましたが、サラマンカ大学があるカスティーリャ、レオン地方が綺麗なスペイン語が話されている地域であること、街の規模が自分の生活スタイルに向いていそうだと考え、サラマンカ大学への留学を決めました。今振り返って、自分の留学前の勉強量が不足していたこともそうですが、国の文化をもっと知っておけばよかったという反省があります。留学期間中、何回か一緒に旅行した友人が旅行先の知識が豊富であり、スペインという国をいろいろな意味で楽しんでいるように見受けられたため、自分も留学前に個人的にスペインの様々な地域の文化をより学習しておくべきだったなというのが大きな反省点です。
留学生向けにどのようなイベントがあるかは知っておくべきだと個人的に思います。。私が留学していたサラマンカでは、週に1度、日本人と日本語を勉強している、あるいは日本の文化に興味がある外国人(主にスペイン人)の間で行われる言語交流会、通称インテルカンビオと呼ばれるイベントがあり、これが私にとって語学力向上の大きな助けとなりました。毎週50人前後ほどの比較的大きな集まりであったため多くのスペイン語での会話の機会に恵まれました。またそこでできた友人とはインテルカンビオ以外でもパーティーやスポーツ等で共に時間を過ごし友情を深めました。またシェアハウスでルームメイトと過ごした時間も私にとっては貴重なものでした。ベルギー、アイルランド、ドイツ人とルームメイトになりましたが、良好な関係を築くことができストレスなく過ごすことができました。スペイン語、英語を交えて会話し、自らの両言語の向上の一助になったことは勿論、彼らの語学習得への意欲の高さや社会的問題への関心の高さを感じることができました。私の場合はよい住環境に恵まれましたが、住む場所、環境は生活の基盤となるため、念入りに選ぶことや実際に住んでみて合わないと感じた場合は住居を変えることをお勧めします。
当初、大学や語学学校での授業の内容が聞き取れないという壁にぶつかりました。内容を分からないままにせず、授業後に先生や同じ授業をとっていた友人に内容を確認することを徹底していました。また個人的に家にいるときや移動中にposcastでスペイン語の教材を聞くことに取り組み、聞く力の向上に努めました。
留学での経験を活かし、今後卒業論文でスペイン語圏の国の問題を扱った卒業論文を執筆するつもりです。海外の食生活でストレスを感じてしまったため、海外で就職したいという希望はありませんが、語学力を生かすことのできるキャリアを思い描いています。
留学を経て自分の精神が図太くなったなと実感しています。以前までの自分は些細なことでも気になってしまい考え込むタイプでしたが、留学でスペイン人の生き方に触れ、今は良い意味で大雑把に、楽観的に物事を考えられるようになりました。他人の生き方に左右されることなく、あくまで自分軸で生きることの重要性を学びました。また様々な物事に関心が行くようになり、国際問題に対しなぜこの事象が起きているのかを自分の頭で考えることが多くなりました。今では国際的なニュースを閲覧することが日課となっています。
留学は語学力の向上以外にも学びが多い場です。人生観が変わるような出会い、景色がそこにはあります。自分の人生に新しい風を吹かせたい方、ぜひ留学に行ってください!留学に行かれる予定の方、「郷に入っては郷に従え」という言葉があるように現地の人になりきって過ごすことが何よりも大切です。自分を強く持って頑張ってください!