アメリカ イリノイカレッジ

掲載日:2024-10-8

イリノイカレッジ

2023年度 北米〈アメリカ〉

S. K.(人間社会学域 国際学類 3年)

私はアメリカの、コーンフィールドに囲まれた小さな街のイリノイ州ジャクソンビルに位置するイリノイカレッジに9か月間留学しました。キャンパスは学生数が900人と規模は小さいですが、留学生の受け入れを積極的に行っているため世界各国からの留学生が非常に多く、様々な人種の方と交流が出来ました。スペイン語を話す学生が非常に多いので、1年次にスペイン語を履修していた学生はより楽しくなるかと思います。

渡航準備

 高校1年生の頃にアメリカに1か月間ホームステイをしていた為、また英語を話すことが好きだったので、アメリカへの留学を決意しました。面接などの選考は特にありませんでした。初めは英語資格としてIELTSを受検しましたが、私は1回目でスコアが足りず、2回目で取得をしたので語学取得の勉強は早めに取り組むべきだと思います。渡航前の手続きが最も大変です。健康診断書の提出、またビザの取得には遠方まで行く必要もあります。ですが、去年留学していた先輩、イリノイカレッジの職員の方が細かい順序ややり方を常に教えてくださります。

留学先の生活

 ジャクソンビルはキャンパス内に野生のリスやウサギが生息していたり、公共交通機関が1つもなかったりと想像以上の田舎です。シカゴまでは車で4時間かかります。その分キャンパス内で頻繁にパーティーやコンサート、体育祭など充実した無料のイベントが開催されます。留学生は基本的に寮でルームシェアをします。食事はミールプランという回数券のようなものを使い、3食食堂またはキャンパス内のサンドイッチ屋さんを利用します。キャンパス内のスターバックスも回数券を使って飲むことが出来ます。キャンパス内にある無料のジムを毎日利用していましたが、食堂のご飯は日本食のようなヘルシーなものはなく、ビュッフェスタイルなので、私は留学前よりも大きく太りました。気を付けた方がいいと思います。さらに応募をして手続きをすればキャンパス内でアルバイトが出来ます。日本よりも時給が高く、英語を話す機会にもなるので良いと思います。毎週日曜日は近くのスーパーマーケットまで無料のバスを利用できます。服などを買いたければ、通販で購入しキャンパス内のメールボックスから、日本からの仕送りもそこから受け取ります。

授業

秋学期と春学期でそれぞれ3つか4つの授業を選択し履修が組まれます。金沢大学とは異なり、同じ授業を1週間に2、3回、半年間履修するので、内容の濃い授業が受けられます。受けられる授業に縛りはないため、自分の学部に関係のない授業を履修できるのはよかったです。予習ではリーディングが主に課され、授業後の課題もエッセイなどかなり量は多いです。しかし教授はオフイスアワーを設けていたり、ライティングセンターというエッセイの添削や教科書の読解を手助けしてくれる場所もあるので、積極的に利用するとよいと思います。

 授業では座学よりもデイスカッションやプレゼンテーションといった授業がほとんどで、外国人の学生もすぐに発言や質問をし携帯電話を見る学生は少なく皆授業に意欲的なのでよい刺激を受けることが出来ます。最初は慣れなかったですが、躊躇わずに発言や質問にチャレンジすることで授業への理解も深まりました。

休暇中

 土日は基本的に友達と大学の無料の映画サブスクを利用して映画を見たり、歩いて徒歩30分に位置するダウンタウンでショッピングをしたりしていました。日本が好きな学生が想像以上に多かったので、たこ焼きやお寿司を振舞う機会も多かったです。

 1年の間には5日程の休暇が3回、10日程の休暇が1回、1か月間の冬休みが1回あります。私はシカゴやセントルイスといった近くの都市に旅行に行きました。冬休みの間だけは寮に泊まるのに毎日2000円ほどの宿泊費を払う必要があります。私は車を持つアメリカ人の友達の家と大学の職員の方に紹介していただいた家で計2回ホームステイを経験しました。その後は留学している友達に会いに2週間イギリスへ行きました。

留学中の苦労

 私ははじめアメリカ人の女の子がルームメイトだったのですが、目の前で悪く言われたり、夜中に電話を頻繁にしたりで関係がよくなかったため、寮の変更を職員の方に申請しスペイン人の友達のルームメイトになってからは快適に過ごしていました。

 また留学中に持病で救急車と病院を利用しましたが、保険が適用されないため、医療費はかなり高額でした。病院は留学前に1通り行っておくべきだと思います。

結び

 私は留学中に就職活動、アルバイト、日々の課題とジムを並行して行っていた為、とても忙しい毎日でした。しかしその分多くのイベントなどで留学生の友達と遊んだり、パーティーに行ったりしてリフレッシュも出来ていました。アメリカは困っている人に優しい国なのでどんなことでも周りに頼ってください。誰でも助けてくれます。最初の方は話すことも聞くこともままなりませんでしたが、会話によってスラングを覚えていき、徐々に語学力が向上していったことを感じられて嬉しかったです。留学はアジア人ヘイトを受けたり、日本の常識が通じず文化の違いによってつらく感じることも沢山あるので帰りたいと思うこともあります。しかし、外国人となってマイノリティの人種として多様な人々と交流する中で日本にいては気づけなかった視点で物事を考えられるようになります。私も、外国に行くことで日本の良さに改めて気づくことが出来ました。さらに、語学力の向上はもちろんですが、それ以上に内面的な成長が得られます。留学に迷っている人はぜひ挑戦してください。応援しています。

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