セントラル・ランカシャー大学
2023年度 ヨーロッパ〈イギリス〉
S. M.(人間社会学域 国際学類 3年)
私は2023年の9月から2024年の6月までイギリスのセントラル・ランカシャー大学(Uclan)に留学をしていました。振り返ると人生で一番と言っていいほど濃く、刺激の多い10か月間でした。この報告書を通して、私の留学先での経験がこれから留学を目指している皆さんの参考になれば幸いです。
プレストン・Uclanについて
Uclanはイングランド北西部にあるプレストンという街に位置しています。北西部にあるということでブリティッシュアクセントの中でも特にノーザンアクセントを持っており、プレストンに来たばかりのころは地元の人と話すたびに聞き取りに不安を感じていたことを覚えています。日本からの便も発着する空港のあるマンチェスターからは電車で3、40分のところにあり、乗り換えなしで行くことが出来ます。プレストンは様々な路線の停車駅となっているためマンチェスターだけでなく、ロンドンやバーミンガム、エディンバラやグラスゴー等の有名な観光地にも乗り換えなしで行くことが可能です。Uclanが規模の大きい大学であるため、プレストンの市内には多くの学生がおり、多くの飲食店や日用品店、パブ、クラブ等が存在しています。そこまで大きな街ではないですが、大きな街ではないからこそ中心地まで行きやすく、生活しやすい街だと感じました。
授業について
私はuclanで国際関係学に関連した授業を受けていました。過去の体験記等を見ると、金沢大学からUclanへの交換留学ではIBCというビジネスに関連した留学生専用のコースか、英語を学ぶ語学コースにしか所属できないというようなことが書いてあるものもあるのですがそのようなことはなく、自分の好きな授業を選択して受講することが可能でした。私は日本で国際関係学を学んでおり、関係学に関しての知見を更に深めたいと思いuclanでも関連した授業を受けていました。授業は基本的にuclanの国際関係学部正規1,2年生と同じになることが多く、15人から30人ほどで1クラスとなっていました。当然授業においては日本人は自分1人であり、かつ、私が受けていた授業は偶然他の国からの留学生も少なかったです。そのため、自分1人が留学生であり、海外出身者という状況になることも多々ありました。そのような状況においても、日本ではどうなのといった感じで当てられたり、ディスカッションの時間には自分の意見を求められたりと自信をもって発言しなければならない場面が多くあり、最初はかなり緊張しましたし、自分の発言があっているのか不安でいっぱいでした。しかし、先生方はやさしくフォローアップしてくださる方ばかりでしたし、クラスメイトもいい意見だねといったように互いに肯定しあう良い雰囲気があったおかげでだんだん発言することにも慣れ、よりよい学びが得られたと感じています。
課外活動について一緒に
私はバドミントンクラブとJapanese societyに所属していました。バドミントンクラブにおいては留学初期でまだあまり言語に自信がなく、チームメイトとそこまで仲良くなかった頃でもバドミントンを通して仲を深めることが出来、非言語を通した交流の素敵さを体感することが出来ました。また、仲良くなってからは活動以外でも一緒に遊んだり、出かけたり、それぞれの国の料理をふるまったりと、多くの時間を共有しました。Japanese societyにおいても週1回の活動の他に一緒にパブに行ったり、カフェに行ったりしました。Japanese societyでは日本の文化に興味を持ってくれている人たちばかりだったのでお互いの文化を教えあうこともしました。また、次の年から日本に留学に来るという人たちも多く、その相談に乗ったりすることもありました。先ほども述べた通り、Uclanは規模が大きい大学であり、様々なバックグラウンドを持った人が留学生、正規生として所属しています。課外活動で出会った友達は生まれた場所も育った環境も文化も考え方も違ったため、ただ話しているだけで新たな価値観に出会えたり、今まで考えたこともなかったことについて考えさせられる機会があったりしました。ただバドミントンをするだけ、日本文化について交流するだけ、という域を超えた時間を過ごせたなと感じています。
最後に
海外で暮らす、生活をするということは、新たな発見の連続でした。もともと異なる文化に触れることが好きで、海外旅行等にも積極的に行ってきたという自負があったのですが、住むというものは短期滞在とは大きく異なるものでした。現地に根ざすことで初めて分かる表面上ではない良い面、悪い面、日本と比べたときの違い。そのような本質的なその国の文化を発見することが出来ました。また、日本では体験しないような、うまくいかない状況が連続することもある中で過ごすからこそ、自分自身について見直し、今まで気付いていなかったような自分の軸を発見することが出来ました。海外の文化についても、自分自身についても新たな学びを得られる環境を与えてくれた両親、そしてサポートしてくださった留学推進係の方や仲間には感謝の気持ちでいっぱいです。
日本で生活している中では得られない、海外旅行では得られない、多くの学び、発見が待っています。時間とお金をかける価値がそこにあると断言できます。留学に行くか迷ってこの本を手に取った方は勇気をもって一歩踏み出してみてください。留学めっちゃ楽しいですよ!!