ドイツ デュッセルドルフ大学

掲載日:2024-10-8

デュッセルドルフ大学

2023年度 ヨーロッパ〈ドイツ〉

I. M.(理工学域 生命理工学類 3年)

はじめに

私は202310月から20242月までの5か月間ドイツのデュッセルドルフ大学に留学していました。入学当初から、大学在学中に留学したいという思いが強く、学部2年のときに応募しました。私は理工学域所属ということで第二言語の選択をしなかったので、留学先の選出には苦労しましたが、最終的に主言語がドイツ語でも、英語も不自由なく使うことができ、かねてから行きたいと思っていたドイツを選びました。

事前準備

派遣候補生への応募はドイツ語の初修言語をとっている又は、TOEFLの要件を満たすことでしたので、私はTOEFLの要件を満たして応募しました。これは初修言語をとっていなかった私でも応募できるありがたい条件でした。派遣候補生に選ばれてからは、相手校や学生寮の手続きなどのメールが頻繁に送られてきてそれらの事務作業に追われることが多かったと思います。特に、期限が短い重要な手続きが多く、その一つでも忘れると留学先で不利益を被ることが多いため、慎重に行いました。実際、留学当初、健康保険申し込みをぎりぎりにした人たちは学生証の発行が11月ごろになっていました。

ドイツに住むためには現地の外人局で住民登録を行う必要があり、これの予約がなかなか取れないため、日本出国1か月前からオンラインの予約フォームをチェックして予約しておけばよかったなと思いました。

留学中

当初留学先では英語で開講している授業を履修しようと考えていました。しかし、思っていたよりも英語で開講されている授業が少なく、英語でドイツ語を学ぶことのできるドイツ語のコースを履修していました。このコースは90分×2コマの授業が週に3回実施されていて、ドイツ語のレベルに合わせて適切な授業を受けることができました。この授業のおかげでほとんど話すことのできなかったドイツ語は軽い日常会話のできるくらいまで上達しました。

私生活では先生にお願いしてタンデムパートナーを紹介してもらい、毎週火曜日にカフェで互いにドイツ語と日本語の勉強をしました。タンデムパートナーはイギリス大学のバチュラーの学位をすでに取得していたため、英語が堪能であり、共通言語として主に英語を話していました。そこで英語での自然な表現やスラングなどを知ることができ、そのおかげで自分の中の語彙力も増えたと思います。カフェでの勉強以外にも、彼女の実家のあるデュースブルクへ行ってお宅を訪問したり、一緒にクリスマスマーケットへ行ったり、買い物に出かけたり有意義な時間を過ごすことができました。彼女との時間は自分の中で忘れられないドイツでの思い出です。

 私が留学していた秋から冬にかけてドイツでは多くのお祭りがありました。11月の末から12月のクリスマスまでドイツの各地の旧市街ではクリスマスマーケットが開催されていました。私は友人とDeutschlandticketを使って、電車に乗って様々な街へ行き、各地のクリスマスマーケットを堪能しました。その中でも私には、デュッセルドルフの隣の町のケルンのクリスマスマーケットが強く印象に残っています。ケルンのクリスマスマーケットは、多くのクリスマスマーケットのように一つの広場に集約されているではなく、いくつかの広場に分かれて開催されていました。各広場によってコンセプトや食べ物、グリューワインのカップなどが違い、広場ごとに違った楽しみ方ができるのも良かったポイントです。もう一度ドイツに行けるならば再度訪れたいと思います。

また、私の住んでいたデュッセルドルフではカーニバルがあり、町中の人々が老若男女を問わず仮装をして、 Helau! という掛け声をしながら街を練り歩くというイベントがありました。旧市街では様々な個性的な衣装を身にまとった皆が音楽に合わせて行進したり、踊ったり各々カーニバルを楽しんでいました。私はミュンヘンに行ったときに買ったドイツ民族衣装のdirndlを身にまといました。すると、知らないお姉さんから、素敵な衣装ね。コンセプトは?と声をかけてもらいました。このように集まった皆が互いの衣装を褒め合いながら楽しむカーニバルはとてもあったかいものに感じました。

他にもデュッセルドルフには空港があり、容易に近隣諸国への旅行が可能でした。私はこの環境を生かし、何度か他国へ旅行しました。特にポーランドのクラクフにあるアウシュビッツ・ビルケナウへは一度行ってみたいと思っていたため、この機会に訪れることができ、その空気を肌で感じて、自分の中に深く刻みこまれました。また、イタリアのローマを訪れたときは本でしか見ることのできなかった遺跡や絵画を実際に見ることができ、大変満足しました。

留学を終えて

自分は理工学域ということで近くに留学している人が少なく、周りに情報がほとんどありませんでした。しかし、大学入学当初から強く願っていた留学を達成するために、問い合わせなどでの情報収集を徹底し、準備を計画的に着実に行いました。4年間で卒業するための単位取得の計画や様々な手続きは大変でしたが、その先に待っていたのは留学という自分の待ち望んだ環境であり、夢のような時間でした。3年後期の半年間で得られた交友関係、様々な経験は一生忘れることがないでしょう。留学を考えている皆さんもこのプログラムを通じて素晴らしい経験ができることを心から願っています。

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