10月4日,本学の重点研究プログラムのひとつで,本学フロンティアサイエンス機構の岩坂泰信特任教授がリーダーをつとめる「環日本海域に見る土地・海・風の環」の研究グループは,日本海上空にて起きる黄砂粒子の形状や化学組成の変化について,新たな見解を発表しました。
本研究では,元々は固体であった黄砂粒子の中には,日本海上空に高い濃度で存在する塩化水素ガスと反応することで,塩化カルシウム(除湿剤や融雪剤などに使われる物質)などに覆われて,「液滴化」しているものがあることが示されました。この発見により,今後,黄砂の飛来が地球の気候システムや生態系に与える影響について,これまで予想されていなかったような新たなシナリオが明らかになる可能性があります。
なお,本研究成果は,10月4日(米国時間)の週に米科学誌『米国科学アカデミー紀要(PNAS)』の電子版に掲載されました。
本学の研究グループが黄砂粒子の液滴化現象を発見
掲載日:2010-10-5
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