1月18日,金沢大学博士研究人材支援・研究力強化戦略プロジェクトは,「キャリアディスカバリー講座」を開催しました。当日は,学士,修士および博士の全ての課程からの学生と教員を合わせ約40名が参加しました。
「金沢大学博士研究人材支援・研究力強化戦略プロジェクト」は,「KU博士キャリアセッション」と題し,博士研究人材としてイノベーションの芽となり,未来を切り拓いていこうとする高い意欲を持った学生のキャリアデザイン構築に資する企画を実施しています。なかでも「キャリアディスカバリー講座」は,本学大学院博士後期・博士課程を修了し,実際に社会の第一線で活躍する修了生の先輩博士を講師として招き,博士研究人材としての現在の活躍や,就職活動体験談を学生に直接語り掛けることで,博士学生が自身のキャリアパスや社会での活躍の姿をより具体にイメージすることはもちろん,学士・修士の学生が身近なロールモデルを得て博士後期・博士課程への進学を自身の選択肢の一つとして積極的に考えるきっかけをつかむことを目的として企画しているものです。
「キャリアディスカバリー講座」第1回となる今回は,講師である大日本コンサルタント株式会社 インフラ技術研究所技術開発部 保全エンジニアリング研究室 室長の牧祐之氏(本学大学院自然科学研究科環境デザイン学専攻博士後期課程・平成30年度修了,博士(工学))が「橋とキャリアパス」をテーマに,橋に関する研究と共に歩んできた自身のキャリア,そこから得られた視座について教授しました。牧氏は自身の経験や研鑽を基に,研究を通して磨き上げる専門性とジェネラルな視点を養い柔軟に対応するバランス,論理的思考に基づく結論の導き方を鍛錬しておくこと,自身の適正を踏まえたキャリア選択の大切さを説き,参加者は熱心に聞き入っていました。
参加学生からは積極的に質問が寄せられ,講師は最後に,「博士の学位取得前後で何かが大きく変わったということはないかもしれない。だが,自分自身を常に磨き高める向上心を持ち続けること,さらに,周囲からの信頼を得ることができるのは,博士の学位を取得したからこそだと思う」と話し,参加学生を鼓舞しました。
参加した森本章治理事(教育・高大院接続・大学院改革・情報担当)/副学長および飯山宏一自然科学研究科長からも,博士の学位が自身の今後のキャリアを広めるパスポートとなることとともに,大学として博士への進学を強力にサポートしていくとの話がありました。
今後も本プロジェクトでは,博士学生の研究力向上,キャリア形成に資するさまざまな企画を開催することを通じ,博士研究人材としての活躍を力強く後押ししていきます。