1月21日,サテライト・プラザにて,公開講座「みんなで考えよう!地域の財産-南砺市五箇山の世界遺産を事例に-」を実施し,8名が受講しました。
講師の先端科学・社会共創推進機構の篠田隆行准教授は,建造物,文化や伝統など地域の「財産」を日々の暮らしの中でどのように維持,発展させ,それらをどう守っているのか,合掌造り集落が世界文化遺産に認定されている富山県南砺市五箇山地域を例に挙げ,現地の人々が世界遺産と共に暮らして見えてくる課題と,その解決に向けた取り組みを紹介しました。
その後,受講生らはグループに分かれ,それぞれが居住する地域の「財産」をどのように守り次世代へと継承していくべきかアイデアを出し合いました。「次世代,次々世代とのコミュニケーション」「情報発信の不足」など,地域が抱える問題点が挙がり,解決の糸口を発見すべく活発に意見交換が行われました。
最後に,篠田准教授は『遠野物語』(柳田國男著)の「美しい村などはじめからあったわけではない。美しく生きようとする村人がいて,村は美しくなる」という言葉を引用しながら,「よい地域」であるための要件を提示し,講座を締めくくりました。
受講生からは「地域に貢献するということの一つの考え方を学んだ」「いろんな視点から見ることで地域活性化へのヒントがあった」といった感想があり,普段生活している地域の魅力を再確認する機会となりました。
講師:先端科学・社会共創推進機構 准教授 篠田 隆行