子どものこころの発達研究センター(東田陽博センター長)と附属病院子どものこころの診療科(棟居俊夫診療科長)らの研究グループは,オキシトシンの点鼻服用が自閉症患者の症状改善に効果があることを確認しました。
オキシトシンはホルモンの一種で,これまで知能の高い自閉症であるアスペルガー症候群などでは効果が報告されていましたが,重度の知能障害を持つ自閉症患者への15ヵ月という長期使用の1例での有効性の確認は世界で初めてです。
この発表は,金沢大学,浜松医科大学,大阪大学の3大学連携の「子どものこころの発達研究センター」や「連合大学院小児発達学研究科」の初の共同研究の成果であり,日本神経科学学会の機関誌「Neuroscience Research」5月号(4月30日電子版)に掲載予定です。