「いしかわ金沢学」シンポジウム  金沢大学創基150年記念「講演会・シンポジウム」シリーズ第6回 「地域を学ぶ,地域で学ぶ,地域から学ぶ~新しい時代に伝統を活かす~」を開催

掲載日:2010-3-10
ニュース

3月7日,金沢らしい伝統文化の継承と発展を目的とした「いしかわ金沢学」シンポジウムを開催しました。
中村信一学長による開会のあいさつで幕を開けたこのシンポジウムでは,基調講演に金沢21世紀美術館の秋元雄史館長を迎え「開かれた美術館~地域と共に歩む金沢21世紀美術館~」と題して,開館から成長し続ける美術館について講演がありました。「伝統が息づくまち,金沢」というバックグラウンドがあるからこそ輝ける金沢21世紀美術館と,市民から愛される美術館であり続けるために定めた4つの理念の紹介の後,現代美術を模索し深めていく場としての21世紀美術館の利用を,と締めくくりました。
パネルディスカッションでは,若手陶工の稲積佳谷さんがボーダレス化する焼き物とさまざまな伝統文化とをコラボレーションさせながら作陶し展覧会を開いていく取り組みを発表しました。金沢アートグミの上田陽子さんは,アートを切り口に人やまちを繋ぐ活動実績を紹介した上で,文化の継承と発展はそれぞれの理想をぶつけあい,交差させることから始まると述べました。附属図書館長の柴田正良教授は,情報化が進む現代において図書館の必要性が危ぶまれているが,知の集積を担う図書館は利用者に創造的な空間を提供し,地域の最新の情報を維持し世界に展開していくことが使命だと語りました。
多様な分野で活躍するパネリストが,地域住民とのつながりを大切にし,地域からの刺激を受けて新たな活動を展開する姿を見ることができたこのシンポジウムは,金沢の文化的発展の可能性が感じられるものとなりました。

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