5月13日,サテライト・プラザにて,公開講座「がん研究の基礎」を実施し,10代から80代の14名が参加しました。
はじめに,がん進展制御研究所の鈴木健之所長から「最新のがん研究に関する情報を分かりやすく話していきます」とあいさつがあり,同研究所が国立大学附置研究所の中で唯一,がん研究に特化した施設であることを紹介しました。
続いて,同研究所の後藤典子教授が「乳がんの早期発見,治療,再発防止」をテーマに,乳がんの病期や分類と治療法を説明。乳がんの発生原理や,早期発見のための自己検診方法,乳がん治療に使われる分子標的薬について分かりやすく丁寧に解説しました。
乳がんは女性の癌罹患数1位であり,今や日本女性9人に1人が一生に一回乳がんに罹患する時代であることを示唆し,早期発見や適切な治療によって治療成功率を高めることができるので,正しい知識や情報を得るとともに,定期的に検診を受けることが大切であると話しました。
受講生からは「最新の治療法を知ることができとても勉強になった」「がん幹細胞をやっつけても脱分化してしまうところがとても興味深かった」といった感想があり,乳がん研究について知ってもらう良い機会となりました。
全3回の講座を通して,がん研究の基礎から最新のトピックスまで分かりやすく紹介し, がんの知識や情報を社会に発信していきます。
講師:がん進展制御研究所 所長 鈴木 健之
がん進展制御研究所 教授 後藤 典子