6月1日,サテライト・プラザにて公開講座「各国シリーズ『世界の言語で文化と歴史を “読む・語る” 』」を実施し,10代から80代の19名が受講しました。
はじめに,主任講師の国際基幹教育院外国語教育系の趙菁教授が講座の主旨を説明し,各回を担当する講師を紹介しました。
続いて,国際基幹教育院外国語教育系の小熊猛教授が「日英語を対照して見えてくる発想の違い」と題して,伝える側と受け取る側との間に生じる認識の相違であるミスコミュニケーションの存在について述べ,それがなぜ起こるかを解説しました。同一言語でコミュニケーションしている場合であっても,言葉の持つ構造上の多義性から誤解や行き違いが生じ得ることを指摘し,正しく伝わる工夫について例示しました。また,日本語と英語では好まれる「状況把握」の仕方が時に違うこと,それぞれの言語社会に根ざす異なる「ものの見方」が存在することを紹介し,同じ状況であっても相手には自分とは違って見えている場合があることを説明しました。
受講生はクイズに答え,互いに意見を交わしながらミスコミュニケーションを回避する方法を学び,「言葉の不思議」の一側面に触れました。「学校の英語の授業では学べないことが知れてうれしかった」「言葉をもっと楽しみたくなりました」「日本語の文法について考えるきっかけになりました」などの感想が寄せられました。
本講座では,全4回にわたり,日本語とは異なる言語を通して社会や文化そして歴史的背景を学びます。
講師:国際基幹教育院外国語教育系 教授 趙 菁
国際基幹教育院外国語教育系 教授 小熊 猛