9月2日,サテライト・プラザにてミニ講演フレッシュ新三々塾「イワシとニシンを求めて-魚肥と加賀藩領社会-」を実施し,10代から70代の40名が参加しました。
はじめに,講師の人間社会研究域国際学系の上田長生准教授は,江戸時代の農業は多くの労働力と多量の肥料を投入する集約的なもので,加賀藩領でも17世紀半ばから干鰯(ほしか)が流通・使用され始め,18世紀を通じて広く使用されたことを紹介しました。
続いて『河合録』『菊池文書』他を引用し,藩の政策と越中国砺波郡の仕法,慶応期の産物方御払鯡を解説しました。
受講生からは「江戸時代にも今の流通の流れと同じことが起こっており興味深い」「砺波郡の百姓たちの魚肥購入のための並々ならぬ努力や工夫が理解できた」といった感想がありました。
講師:人間社会研究域国際学系准教授 上田 長生