6月23日,異文化間教育学会第45回大会の一環としてシンポジウムが開催され,大会参加者だけでなく本学教職員や学生,地域住民を含む約150人が参加しました。
はじめに,大会準備委員長である岸田由美准教授(理工研究域フロンティア工学系)から開会の挨拶と趣旨説明があった後,導入として全国と比較しての石川県の移民受入れ状況とその特徴について眞住優助准教授(国際基幹教育院GS教育系)が報告。続いて,先頃成立した改正入管法のポイントと地方への影響について法政大学名誉教授で国の外国人技能実習機構評議員の上林千恵子氏が報告しました。
第二部「現場からの報告」では,製造業について北陸ロードサービス事業協同組合の髙田勝氏(石川県外国人技能実習生受入団体協議会理事),漁業について石川県漁業協同組合の島本卓氏,介護業界について介護士や通訳として活躍するほか特定技能の介護人材のサポートにも携わるヒクマ・バルベイド氏と,本学大学院を修了後に市内で介護事業所を起業・経営している元留学生の王逸飛氏が経験や知見を報告しました。その後,パネルディスカッションと全体討議が行われました。
全体を通じ,国際移民は県内の産業にとってもはや不可欠で,私たちの社会に刺激と豊かさを与える存在としての,その貢献と価値を確認するよい機会になりました。このシンポジウムで提示された課題の解決策,そして国際移民の地方定着に向けて提案された施策の実現に向け,行政や経済団体,市民を巻き込んで一層の議論の活発化が期待されます。
国際移民について考える公開シンポジウムが開催されました
掲載日:2024-7-10
ニュース
SDGs