3月25日,中央図書館および資料館にて,公開講座「金沢大学構内遺跡から過去を知る-鶴間遺跡の遺構・遺物から見た近世の金沢城下町と近代の監獄・刑務所-」を実施し,40代から80代までの12名が参加しました。
はじめに,資料館の松永篤知特任助教が,北陸地方の学校に属する博物館では唯一の指定施設(博物館法上の博物館)である本学資料館の成り立ちや活動について紹介しました。
続いて,金沢大学の各キャンパスに存在する遺跡の概要を述べた上で,特に鶴間遺跡から出土した近世の土器・陶磁器や近代の監獄食器などの多くの遺物を紹介し,金沢城下町の最南東端にあった屋敷跡に明治五大監獄の一つである金沢監獄が置かれた歴史を振り返りました。その後,資料館展示室を見学し,講座のために特設した展示を中心に資料の特徴や観察のポイントなどについて解説しました。
受講生からは,「金沢大学の近くにたくさん遺跡があることを知ることが出来た」「監房内の食事や監房の様子が興味深かった」「金沢の歴史の一端を深く知ることができて大変良かった。金沢大学についても知らないことが多くて,とても良い機会だった」などの感想が聞かれました。鶴間遺跡から見つかった遺構や遺物を通して,近世や近代の金沢に思いをはせていました。
講師:資料館 特任助教 松永 篤知
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講義する松永特任助教
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特設展示で資料の特徴や観察のポイントなどについて解説