留学生や日本人学生,一般の参加者が,いしかわの伝統文化を学びながら国際交流を図る「いしかわ金沢学」の冬コースが12月13~14日の,1泊2日の日程で実施されました。
初日は人間社会研究域人間科学系 清水邦彦准教授が「大乗寺の歴史」と題して宗派の特徴や大乗寺の成り立ちについて講義をしました。難しい日本語が混じる講義にもかかわらず,留学生からは質問が多く出るなど活気のある講義となりました。 午後からは加賀百万石文化を築いた前田利家を奉る尾山神社で正式参拝の方法を学び,金谷御殿を移築した拝殿などについて説明を受けた後,大乗寺を訪れました。大乗寺での座禅体験で参加者らは「寒い」「足が痛い」と修行の辛さを実感しながらも「心がすっきりした」「もっと長い座禅に挑戦したい」など意欲的な感想を話していました。
2日目はお正月や結婚式などのお祝い事には欠かせない水引細工の体験。結び方の意味や結納から結婚に用いられる細工,地域性などについて水引作家の長田公美子先生が作品紹介をおりまぜながら講義しました。
その後に取り組んだ水引の巾着作りでは,最初苦戦していた参加者も後半には時間が過ぎるのを忘れて作品作りに没頭する姿が見られました。色とりどりの水引が織り成す芸術作品に魅了されて,個人的に水引細工を習いたいと話す留学生が出るなど満足度の高い体験となった様子。水引は締め具合でサイズや形が変わり,特に色の選択にはお国柄が影響しているなど参加者ら個性あふれる作品を通した話題は尽きることがなく,皆新しい友人を作って「いしかわ金沢学」冬コースを終えることができました。