7月9日,自然科学大講義棟にて,企業でヒット商品を生み出してきた本学卒業生のエンジニアを講師に,消費者を意識した「ものづくり」の工夫や苦労,ひらめきについて話を聞く特別セミナーを開催しました。
これは,平成17年度より自然科学研究科で実施している文部科学省の委託事業「産学連携による実践型人材育成事業」(派遣型高度人材育成協同プラン)の一環として,「消費者やエンドユーザーを意識した『ものづくり』はどうあるべきか?」「マーケットを分析してターゲットを絞った『ものづくり』のためにエンジニアは何をすべきか?」などをテーマに,企画されたものです。
当日は,学内外から約80名が参加し,株式会社PFUの小型スキャナー「Scansnap」と,松下電工株式会社の新型便器「アラウーノ」の開発を担当した本学卒業生が講師となり,製品の実物を会場に持ち込み,デモ・実演を交えた大変興味深い講演がありました。
講師からは,「まず自分が欲しいと思うような商品を開発する」「簡単に使えるものほど緻密な設計が必要」であるといった経験談から,いろんな課題に分析して実験を繰り返していくという開発過程の工夫・苦労などが紹介されました。
今回のセミナー参加者のうち,派遣型高度人材育成協同プラン「創成研究Ⅱ」参加学生は,夏休み以降,実際に各企業の製品開発現場に派遣され,インターンシップ研修を行うこととなります。参加学生からは,ひとつの製品にもいろいろなニーズや背景があることが分かりおもしろかった,と好評でした。