8月21日,中国広東省広州市にある那辺芸術生活館にて,国際シンポジウム「アジアの伝統工芸の継承と革新」を開催しました。本シンポジウムは本学人間社会研究域附属地域政策研究センターと広東省民間文芸家協会が主催し,日中12名の研究者や実務家が会して,大量消費・大量生産の現代において,地域固有の伝統工芸技術や文化をどのように継承すべきか,また,今後の技術の革新・発展に向けてどのような課題が存在するかについて,日本と中国の比較検討から議論を行うことを目的として実施したものです。
本学からは人間社会研究域学校教育系の吉田国光准教授と人間社会研究域人間科学系の丸谷耕太助教がそれぞれ「伝統工芸の変容と景観保全活動の展開~富山県高岡市金屋町における高岡銅器の場合~」,「北部九州の小石原焼・小鹿田焼における陶芸の伝統保全と産地の変容」というテーマで報告を行い,人間社会研究域人間科学系の神谷浩夫教授と広州中山大学の王勁講師のコーディネートのもと,パネラーおよびフロアと活発な議論を交わしました。
また,シンポジウム前日の8月20日には,参加者らが広東省民間文芸家協会の案内のもと,広東省佛山市で陶磁器・工芸品生産現場の視察を行い,文化産業として伝統工芸を発展させるための技術・文化の継承について学びました。