本学が地域連携の一環として設置した「能登半島里山里海自然学校」は2月10日,キノコによる地域振興をテーマにフォーラムを開催しました。
この地域連携プロジェクトは三井物産環境基金の支援を受け,廃校となった小学校を研究拠点として再活用し,環境配慮型の地域振興策を提言するほか,生物多様性調査や地域の人たちと里山や里海の保全活動に取り組んでいます。今回のフォーラムは「よみがえれキノコ山~奥能登の里山再生考~」と題して開かれ,260人が参加しました。
講演では,国際環境微生物応用研究機構(大阪市)の吉村文彦代表が「マツタケ山をつくるには」と題して,収穫量が全国的に激減しているマツタケについて山林の放置や異常気象が原因と述べました。続いて,鳥取大学農学部付属菌類きのこ遺伝資源研究センターの岩瀬剛二教授が「菌根菌がつくる未来の地球環境」をテーマに語りました。また,同自然学校の赤石大輔研究員が「奥能登の森林のタイプとキノコの種類」について研究報告をしました。
この後,パネルディスカッションがあり,キノコをテーマに体験型観光を推進するNPO法人の代表や地域おこしのリーダーを交え,キノコを地場産品としてどう育てていけばよいかについて話し合いました。