このたび,文部科学省の支援施策である平成30年度「地域イノベーション・エコシステム形成プログラム」に,本学と石川県が共同申請したプロジェクト「振動発電を用いたセンサの事業化に向けた研究開発計画」が採択されました。
地域イノベーション・エコシステム形成プログラムでは,地域の成長に貢献しようとする地域大学に事業プロデュースチームを創設し,地域大学の競争力の源泉(コア技術等)を核に,地域内外の人材や技術を取り込み,グローバル展開が可能な事業化計画を策定します。それをもって,社会的インパクトが大きく,また地域の成長とともに国富の増大に資する事業化プロジェクトを推進することにより,日本型イノベーション・エコシステムの形成と地方創生の実現を目指します。
今回申請した計画のテーマは,「楽して安全,振動発電を用いた電池フリー無線センサの事業化とその応用展開」です。本学理工研究域電子情報通信学系の上野敏幸准教授が開発する「磁歪式(じわいしき)振動発電技術」は,機械や橋梁の微細な「振動」で発電することができ,定期的な電池交換が不要となるといったメリットがあります。本計画では,この「磁歪式振動発電技術」をコア技術として,プラント設備や生産機械の稼働状況や橋梁の腐食状況を遠隔監視するシステムを事業化するととともに,将来的に,エネルギーハーベスティング技術(環境発電技術)を国際的に競争力のあるビジネスとして確立し,地域創生の推進を目指します。