“日本初”珍しい巻貝の化石2種を発見

掲載日:2013-8-5
ニュース

本学理工研究域自然システム学系ロバート・ジェンキンズ助教と上越教育大学天野和孝副学長は,北海道の地層から非常に珍しい巻貝の化石2種(ウラホロハイカブリニナとウラホロモミジソデボラ)を発見しました。
ウラホロハイカブリニナを含むハイカブリニナ類の発見は,新生代古第三紀(約6,600万年前から約2,300万年前)の化石としては日本で初めてで,古第三紀の地層からの発見は世界でも2例目です。これまでは後期白亜紀(約8,300万年前)以前か新生代新第三紀(約1,600万年前)以降からしか発見されておらず,両者の化石記録をつなぐ発見と言えます。
また,ウラホロモミジソデボラを含むモミジソデボラ類の化石が新生代(約6,600万年前以降)の地層から発見されたのは,日本では今回が初めてで,この仲間が,日本付近でも白亜紀末の恐竜をはじめとする生物の大量絶滅を耐え抜いた証拠となります。
さらに,これまで約6,000万年前はグリーンランドと太平洋側とが海でつながっていなかったと考えられてきましたが,今回の発見はグリーンランドと太平洋を行き来できる海があった証拠となる可能性があります。
本研究成果は,2013年1月および6月に開催された日本古生物学会で発表されました。加えて,論文が日本古生物学会英文誌『Paleontological Research』に掲載予定です。

  • ウラホロハイカブリニナ
  • ウラホロモミジソデボラ
FacebookPAGE TOP