10月17日,人間社会第1講義棟にて公開講座「地域資料(古文書)の調査実習(第1回)」を開講しました。
本講座は,古文書を中心とした地域資料をめぐる現状と課題を知り,古文書の調査・整理・保存の方法について実践的に学ぶことを目的とするもので,全5回で構成されます。
初回は,人間社会研究域歴史言語文化学系の上田長生准教授が,地域資料をめぐる現状と課題について講義。日本各地の旧家や自治会には,膨大な古文書が伝存していることがよくあり,これまではこうした古文書の調査・研究を通じて地域の豊かな歴史が描かれてきましたが,近年の大規模な自然災害の頻発や地方の高齢過疎化などによって,これら古文書の散逸が進み,地域資料は大きな危機に直面していることを指摘しました。そのため,古文書をはじめ地域資料を整理・保存することは地域の歴史遺産として文書が後世に受け継がれ,歴史研究に資するために不可欠の作業であると言及しました。
講 師:人間社会研究域歴史言語文化学系 准教授 上田 長生
会 場:人間社会第1講義棟302講義室