10月25日,第3回金沢大学融合科学域設置構想セミナーを開催し,本学教職員や学生33名が参加しました。
金沢大学では,「社会変革を先導するリーダー」となる人材の養成を目指し,文理を問わない新たな学域 「融合科学域 (仮称)」 を令和3年度に設置することを構想しています。本セミナーは,新学域が養成を目指す人材像のイメージと合致する有識者を招き,社会変革人材の養成に関する考えを伺うことを目的に企画しているものです。
第3回となる今回は,S&R財団(米国)理事長兼CEO,ハルシオン(米国)創設者兼議長であり,現在は京都大学総長学事補佐・経営管理大学院特命教授も務める久能祐子氏を講師に迎え,「跳ぶように考え,這うように証明する ―ビッグビジョン・スモールステップ―」と題して,学士課程を想定した模擬授業を行いました。理系の科学者の道を歩んでいた久能氏が,起業家に転身し,さらに起業家育成のインキュベーターを数々手掛けるに至った,これまでの道のりとその時々の自身の選択について語りました。また,社会的に大きなインパクトを与えるイノベーションも,最初は個人の発明・発見が基となることなどを歯切れよく説き,参加者は真剣に聞き入っていました。
講演後には,活発に質疑応答が行われるとともに,インキュベーター(起業支援企業)である「株式会社フェニクシー」の橋寺由紀子代表取締役からも助言がありました。終了予定時刻まで話題が尽きず,参加者からは「イノベーションへの関心が高まった」との声が多数寄せられました。
なお,この融合科学域設置構想セミナーは,今後も継続して開催することを計画しています。