サンタ・クローチェ教会で,新たに2つの壁画を修復するプロジェクトが2010年にスタート

掲載日:2009-8-19
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本学は国際共同研究プロジェクトとして,サンタ・クローチェ教会の大礼拝堂を飾る,アーニョロ・ガッディ作「聖十字架物語」(1380年代)の修復を,日本の美術愛好家の寄附を元に5年計画で進めています。プロジェクトを統括する宮下孝晴教授は個人資産を大学に寄附し,堂教会内にあるジョット(1267~1337)作「聖痕拝受」とフィリーネの画家作「聖母被昇天」などの壁画の修復・研究調査を2010年から開始することとなりました。

これによりサンタ・クローチェ教会大礼拝堂内外の壁面装飾部分が完全に修復されることになります。特にジョットによる「聖痕拝受」(1325年頃)は,これまで本格的な修復がなされていないため,今回の修復プロジェクトによる調査はジョット晩年期の壁画技法を研究する上で重要な手がかりとなることが期待されています。

6月8日には,フィレンツェのサンタ・クローチェ教会において調印式が行われ,中村信一金沢大学長,イザベッラ・ラーピ 国立フィレンツェ修復研究所長,ステファーニャ・フスカーニ サンタ・クローチェ教会財産管理部代表が出席し,修復・研究の追加契約を交わしました。

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