11月14日,金沢大学は北陸農政局との共創事業「ボーっと食べてんじゃねーよ!」(※1)の一環として,農業者が抱える課題を解決する新しいビジネスプランを考える「アグリソン」を実施し,本学学生をはじめ,農業者や6次産業化プランナー,IT企業や金融機関の企業人など合わせて約60名が参加しました。本イベントは,今年度の体験プログラム(※2)に参加した本学学生が,現地での気付きや自身の経験や専門分野を生かし,体験プログラム受入先の農業者をはじめ,業種や分野も異なる大人たちと共にビジネスプラン形成に取り組むものです。
まず,学生・農業者・プランナー・企業人などで構成される6つのグループに分かれ,各グループにおいて,学生が体験プログラムでの気付きなどを踏まえ事前に検討してきた課題解決策を発表し,それを基にディスカッションを行い,ビジネスプランを練り上げていきました。
続く全体発表では,棚田保全に向けた資金獲得のための観光戦略,リゾット米の新規マーケット開拓プラン,もみ殻を用いた子ども向け体験型イベントなど,さまざまなビジネスプランが発表されました。また全体発表後も,学生と農業者がビジネスプランの実施に向けて話し合う姿が見られるなど,盛況のうちに終了しました。
今回考案されたビジネスプランについては,農業者が今後事業化するかを検討の上,次の連動プログラムである「ポスト・アグリソン」を個別に実施してブラッシュアップ。さまざまなデータを踏まえながらビジネスプランの実現可能性をさらに検証し,事業化へとつなげていきます。
※1 北陸農政局との共創事業「ボーっと食べてんじゃねーよ!」
本学学生を対象に昨年度から実施。農業や地域の現状を学び,農業に関心を持つ機会を提供することで,従来の考え方に捉われない斬新なアイデアで農業や食品産業が抱える課題の解決策を考え,社会実装につなげることを目的としている。本共創事業の詳細についてはコチラ。
※2 体験プログラム
上記の共創事業の一環として,実際の現場での体験を通して,農業の現状や課題を理解し,課題解決に向けたアイデア創出を目的としたプログラムで,今年8月から9月にかけて石川県内6カ所で実施した。詳細は以下のとおり。
・国産イ草の北限の産地で「小松イ草」の伝統と可能性に触れる!(2020.8.19)
・かほく市のブドウ園オーナーとブドウ産地の活性化を考える!(2020.8.28)
・源平合戦ゆかりの地・津幡町九折で棚田活用の未来を垣間見る!(2020.9.4)
・県内最大規模の「こまつな」産地でこれからの農業を話し合う!(2020.9.8)
・能美市発「イタリア米」商品の次なる一手を模索する!(2020.9.11)
・白山の恵みを最大限に生かした安心・安全の米作りに着目する!(2020.9.24)