食欲・食行動を支配する脳内の「腹時計」を発見

掲載日:2011-10-27
ニュース

本学医薬保健研究域医学系の三枝理博准教授と櫻井武教授は,食餌のタイミングに応じて時を刻む体内時計「腹時計」が脳に存在し,その遺伝子メカニズムには昼夜に応じて時を刻む体内時計(光同調性概日ペースメーカー)と共通の時計遺伝子が関与していること,腹時計が欠損すると適切なタイミングで餌を探して十分量摂食することができなくなることを明らかにしました。論文「Bmal1 in the nervous system is essential for normal adaptation of circadian locomotor activity and food intake to periodic feeding」が,米国神経科学学会誌『Journal of Neuroscience』(10月26日号)に掲載されました。
今後,この腹時計がどのように食餌によって制御され,また食欲・食行動や様々な身体機能を支配しているのかを明らかにし,さらには腹時計を自在に制御する薬剤や方法を開発する事で,将来,肥満や生活習慣病を予防する新たな手段が発見されることが期待されます。

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