金沢大学ナノ生命科学研究所(WPI-NanoLSI)の奥田覚准教授が率いる研究チームの研究課題が,国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の2024年度戦略的創造研究推進事業(CREST)の「細胞を遊ぶ」領域に採択されました。
CRESTは,科学技術イノベーションの創出に貢献することを目的とし,トップ研究者が若手研究者を育成しながら先進的な研究を推進するプログラムです。特に「細胞を遊ぶ」領域では,戦略目標「革新的な細胞操作技術の開発と細胞制御機構の解明」のもと,細胞制御の機構に関する操作と理解を統合的に進め,ライフサイエンスの広範な分野に技術革新をもたらすことを目指しています。2024年度には合計89件の申請があり,その中から6件が採択されました。
奥田准教授と,理化学研究所光量子工学研究センターの磯部圭祐上級研究員が共同で取り組む研究課題は,「器官工作技術の開発と形態形成・進化メカニズムの理解(研究期間:2024年10月~2030年3月)」です。この研究では,多細胞生物の発生プロセスの頑強さと,その中で見られるバラつきが種の進化に与える影響を解明することを目指しています。特に,独自の器官工作技術を用いて上皮の形態形成を自在に操作し,発生プロセスにおける頑強さと浮動性の両立メカニズムを探求します。
【関連情報】
・2024年度 戦略的創造研究推進事業(CREST)の新規研究課題及び評価者について
研究者情報:奥田 覚