金沢大学は,快適空間・機能空間を創造するパーティションのリーディングカンパニーであるコマニー株式会社(本社:石川県小松市,社長:塚本幹雄,以下コマニー),住まいと暮らしの総合住生活企業である株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区,社長:瀬戸欣哉,以下LIXIL)と共同で,「オフィストイレのオールジェンダー利用に関する研究会」(座長:岩本健良 金沢大学人間社会研究域人間科学系准教授)を発足し,平成29年8月より活動を開始します。
さまざまな調査結果によると,日本でも数%が性的マイノリティだとも言われており,オリンピック憲章や国家公務員の人事規則に基づいて「性的指向や性自認による差別禁止」が進められるなど,性的マイノリティへの差別禁止が社会的にも大きなテーマとなっています。その中でもとりわけトイレについては,性的マイノリティ,特に性自認のあり方によるトイレ使用が近年課題になっています。顔見知りではない不特定多数が利用することの多い施設においては,まだ課題は残るものの男女共用トイレを設けるなどの動きが一部で進みつつあります。しかし,顔見知り同士が使うオフィストイレにおいては,周囲の理解やカミングアウトの有無などにより,単に男女共用トイレを設けるだけでは解決できない問題もあります。
金沢大学,コマニー,LIXILの3者が立ち上げる「オフィストイレのオールジェンダー利用に関する研究会」では,トイレ利用に困難を感じている性的マイノリティの声はもちろん,その他大勢の声も大切にし,研究会メンバー3者の知見を掛け合わせることで「オールジェンダーに対してあるべきオフィストイレ」の追求を目指します。