本学医薬保健研究域医学系の三邉義雄教授らの研究グループは,産学官連携のプロジェクトで開発した「幼児用脳磁計(Magnetoencephalography:MEG)」を活用して,幼児の音声に対する脳の反応を縦断的に捉えることに成功しました。
同グループはこれまでに,2歳から7歳の健常児を対象に,人の声に対する脳反応と言語能力の関係について調査を行った結果を報告していますが,今回,1回目の調査から数か月~数年後に再度同じ子どもたちを対象として人の声に対する脳反応と言語発達の関係について調査を行い,人の声を聴いたときに起こる脳の反応が,左半球で大きくなった子どもほど,言語発達の伸びが大きいことが認められました。これは,まだほとんど解明されていない幼児期の言語発達に関連する脳機能の解明につながることが期待されます。
この研究成果は,7月24日に米国の科学雑誌「NeuroImage」オンライン版に掲載されました。