ブックタイトル金沢大学広報誌｜アカンサス No.42

概要

金沢大学広報誌｜アカンサス No.42

数物科学類チェコ工科大学の短期留学生と研究交流物質化学類次代を担う高校生に化学の奥深さと研究の醍醐味を！7月初旬から約1カ月間，大学間国際交流協定を締結しているチェコ工科大学から大学院生3名が来学し，研究活動や学生交流を行いました。留学生の1人ヴァーツラフ・コシクさんは，組み合わせ数学セミナーにおいて「語の組み合わせ論」と題して研究発，表し，学生や教員らと活発に討論するなどして交流を深めました。研究発表するコシクさん8月7日，実習・実験を通して高校生が最先端のサイエンスを体験するイベント「理学の広場」を開催しました。高校生たちは無機化合物結晶の溶解と結晶化に関する化学実験を行い，物質化学類における研究に大きな関心を寄せていました。また，8月9日のキャンパスビジットでも,多くの高校生が化学実験を体験しました。「理学の広場」の実験で得たビスマスの結晶新NEWS機械工学類マンマシン研究室は，切削加工などの加工現象そのものだけでなく，生産の自動化・高精度化を実現する生産システム全体を研究対象としています。工作機械やロボット制御の理論とそれに基づくソフトウエアの開発，さらにソフトウエアとハードウエアを一体化させた機械のメカトロニクス化・知能化に取り組んでいます。生産の自動化・高精度化を実現する生産システムを研究ロボットによる3 Dプリンティングフロンティア工学類ヒトの歩行運動制御メカニズムの解明と歩行支援システムの開発電子情報通信学類人工知能による画像認識を高校生が体験二足歩行はヒトに特有の移動形態であり，歩くことは人にとって社会的に重要な基本的運動です。人間適応制御研究室では，ヒ動力化したトが二足歩行をどのように行っているかとい股関節部分う根本的な仕組みの解明に取り組むとともに，障害や疾病によって歩行が困難な人を支援する義足や装具の高機能化について研究しています。股関節部分を動力化した試作義足8月26日，今村幸祐准教授と櫻井孝平助教を講師に，情報処理学会北陸支部のジュニア向けイベントが開催されました。高校生らは人工知能（ディープラーニング）の基礎について学んだ後，人工知能を用いた画像認識プログラムを実際に動かして体験。また，簡単に扱えるマイコンボードを使った電子工作で情報処理に親しみました。地球社会基盤学類橋梁床版の維持管理を効率化する技術を開発生命理工学類生命理工学類発足後初めてのキャンパスビジットを開催北陸地域の橋梁床版などには，アルカリシリカ反応による劣化や，凍結防止剤・飛来塩分が要因とされる塩害による劣化が顕著に見られます。構造研究室では，このような劣化が生じた橋梁の床版に対して，重りの落下による衝撃荷重を加えることで，その劣化度を効率的に評価できる衝撃荷重載荷試験機を開発しました。開発した衝撃荷重載荷試験機8月9日，キャンパスビジットを開催し，生命理工学類のプログラムには100名を超える参加がありました。高校生たちは，佐藤賢二学類長から学類について説明を受け，在学生から経験談を聞いた後，生命システム・海洋生物資源・バイオ工学の3コースそれぞれの実験室などを見学。生命理工学類での学びに理解を深めていました。佐藤学類長による学類説明薬学類・創薬科学類薬学早期体験学習を実施し将来の職業像を形成保健学類理学療法学専攻に来たタイ人留学生が附属病院で見学実習1年生を対象とした薬学早期体験学習を9月に実施し，辰巳化学（株）松任第一工場，参天製薬（株）能登工場,小野薬品工業（株）福井研究所を見学しました。実際に医薬品の研究開発や製造を行う現場を見て，担当者から説明を聞くことで，薬学がどのように実社会に役立っているかを知り，将来の職業を考える良い機会となりました。理学療法学専攻では，大学間国際交流協定を締結しているタイのシーナカリンウィロート大学から，今年度も2名の留学生を受け入れました。留学生らは約2週間の滞在期間中，理学療法士の案内により附属病院リハビリテーション部で治療現場を見学。症例に対する質疑応答で理解を深めるとともに，交流を広げました。タイ人留学生（左）と理学療法士の質疑応答の様子4211