ブックタイトル金沢大学広報誌|アカンサス No.45
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金沢大学広報誌|アカンサス No.45
CHOZEN PROJECT超然プロジェクト科学的根拠を基に世界の古代文明を解き明かすプロジェクト名古代文明の学際研究の世界的拠点形成代表者新学術創成研究機構河合望教授中国・マヤ・西アジア・エジプトの各古代文明に関する考古学研究において,本学は国内トップクラスの研究実績を有しています。本プロジェクトは,本学の考古学研究フィールドに加え,インダス・アンデス・オセアニアの各古代文明の研究者を他の研究機関から招くことで,世界の古代文明を網羅。横断的な研究により,各古代文明の特性などの比較研究へと発展させ,人類史の普遍性の解明にもつながる古代文明研究の拠点形成を目指します。また本プロジェクトでは,伝統的な考古学研究の発掘調査に最先端の科学的手法を取り入れて遺南北をまたぐ観測線で地球規模の大気・海洋汚染を探るプロジェクト名太平洋西部縁辺海域における越境汚染の空間変動とヒト・生態系への影響評価研究代表者環日本海域環境研究センター長尾誠也教授近年,PM2.5や黄砂などの有害な粒子の発生が深刻化しています。さらに,その粒子が大気・海洋を通じて越境輸送されることで,ヒトの健康や生態系に広範囲で悪影響を及ぼしており,越境汚染の現状把握が重要視されています。日本海を取り囲む「環日本海域」の環境問題に多角的なアプローチで取り組む本学環日本海域環境研究センターでは,東アジアの研究機関との研究ネットワークにより,PM2.5に含まれる有害有機物「PAH類」の越境輸送とその影響評価に関する共同研究を展開しています。本プロジェクトは,このネットワークを基盤に,北極・シベリアから南極を結ぶ「太平洋西部縁辺海域」に連携体制を拡大。各観測地における大気・海洋中のPAH類濃度の経年観測や観測データの比較分析などを行い,越境輸送のメカニズムや環北極境影響の実態を把握します。さらに,PAH類がヒト・生態系に与える影響にシベリアついて,医学研究者との人体の健康影響に関する共同研究や,各観測地の沿岸域に生息する生物を対象としたPAH類の濃度観測などを通して,地域ごとの特色や経済・産業構造との関連性を探ります。本プロジェクトによロシア科学アカデミー極東支部韓国地質資源研究院北京大学エール・NUS大学東アジア金沢大学環日本海域環境研究センター東南アジアり,環日本海域環境研究センターの機能を一層強化し,地球規模の大気・オセアニアオークランド工科大学海洋汚染の解明に導く世界的な研究拠点を目指します。※PAH類:多環芳香族炭化水素(Polycyclic Aromatic Hydrocarbon)類の略称。肺がんやぜんそく,心筋梗塞などとの関連性が指摘されている。※南極本プロジェクトのネットワーク拠点と観測地域4 45