ブックタイトル金沢大学広報誌|アカンサス No.45

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概要

金沢大学広報誌|アカンサス No.45

ナノマテリアル研究所人々の暮らしや産業に役立つ新規材料の開発と高機能化に向けた研究開発を推進し,持続可能な社会を実現する新たな価値を生み出します。次世代の材料・デバイスを開発本研究所は,超分子化学・材料科学・ナノ計測学・数理計算科学の4つの研究分野の知見や技術を結集し,持続可能な社会の構築につながる新規材料の開発や高機能化に向けた研究開発を推進しています。具体的には,多様な性質・機能を設計できる超分子の特性を生かした新たな機能性材料の開発,幅広い用途への展開が可能な有機薄膜太陽電池の高機能化,高い変電効率を持つダイヤモンドパワーデバイスの開発などに取り組んでいます。新規材料開発グループ強い結束が革新への突破口に材料の耐久性や機能の持続性,低コスト化などの実用化に当たっての課題に対し,本研究所では,原子・分子レベルの物質構造の可視化やシミュレーションによる物理現象の解析によって原因の究明や解決策の模索を行い,革新的な材料・デバイスの開発につなげます。5つのグループによる統合的なアプローチに加え,研究開発マネジメントに高い実績を有する海外研究者の招へいおよび国内外の研究機関や民間企業などとの連携により,実用化に向けた研究開発を一層推進します。創エネデバイス開発グループ有機薄膜太陽電池の高機能化ナノ計測グループ原子・分子スケールでの構造の可視化および評価超分子の特性を生かした機能性材料の開発省エネデバイス開発グループダイヤモンドパワーデバイスの研究開発理論・計算科学グループ物質の電子状態のシミュレーションによる材料特性予測VOICE研究者の声創エネデバイス開発グループ有機薄膜太陽電池の高機能化・実用化に挑む創エネデバイス開発グループたいま當摩哲也教授「薄い,軽い,曲げられる」という特長を持つ有機薄膜太陽電池は,広く普及しているシリコン製太陽電池にはできない,ビニールハウスや窓面への設置など新しい用途への展開が期待できます。しかし,次世代太陽電池として普及するには,エネルギー変換効率や耐久性の向上が鍵となります。本グループは,本学が培ってきた有機薄膜太陽電池の研究実績を生かし,その高機能化と実用化に向けた研究開発を進めています。2つの有機半導体分子の相互作用によって発電する有機薄膜太陽電池は,薄膜の分子配向によって光の吸収度合いや電荷輸送効率が変動します。そこで,製膜しながら薄膜の分子構造を評価できる装置を独自に開発し,分子配向を制御する技術を追求。より最適な分子配向を見いだすことで,エネルギー変換効率の向上を目指します。また,太陽電池の性能評価に関する技術やノウハウを有する産業技術総合研究所太陽光発電研究センターと連携し,劣化メカニズムの解明に向けた研究開発を推進。両者の技術を融合することで,高い耐久性を持つ高効率な有機薄膜太陽電池の開発につなげます。軽くて曲がる特性を持つ有機薄膜太陽電池8 45

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