7月2日,金沢大学五箇山セミナーハウス(富山県南砺市相倉)において,ミニ講座「シリーズ 世界遺産で学ぶ」を開催しました。
シリーズ 第1回となる今回は,福森義宏理事(社会貢献担当)のあいさつの後,人間社会研究域歴史言語文化学系の中村慎一教授が,「文化遺産から文化資源へ -金沢大学の取組み-」と題して,文化遺産の普遍的な価値をどう捉えるかということや,文化遺産を学術研究や教育,観光の「資源」と捉えるということ,民族や宗教的なアイデンティティーのよりどころとした時に起こる利害の衝突などについて,考古学の視点も加えて分かりやすく解説。また,人間社会研究域附属国際文化資源学研究センターを中心とした,国内外における本学の文化資源学研究のさまざまな活動や平成27年度に開始した超然プロジェクト(※)「文化資源マネジメントの世界的研究・教育拠点形成」についても紹介されました。
会場では,地域の皆さまや自治体職員など多くの方が熱心に聴講し,講義後には活発な質疑応答が行われました。最後には,山崎光悦学長から「今後のセミナーハウスの活用については,講座開催だけではなく,冬の雪の多い時期に学生を連れてくることなども予定しているので,ご協力をお願いしたい」とのあいさつがありました。
今後も,金沢大学五箇山セミナーハウスでは,学生や研究活動での利用に加え,本学のさまざまな研究を地域の皆さまに紹介する講座を継続したシリーズとして実施して行くこととしており,第2回は9月17日を予定しています。
[参考]南砺市ホームページ http://www.city.nanto.toyama.jp/cms-sypher/www/info/detail.jsp?id=16401
※本学に優位性のある学術領域を中核とした世界的な研究拠点形成をめざす研究に対して,研究費等を支援するもの